2023年5月26日、金曜日、曇。登山口と下山口が大いに離れているから、車をどちらに置くのが良いか考えた末、朝の時間を有効に使うのと、下山してから楽な奈良県の明日香村(飛鳥駅)に駐めた。登山口に車を置くと、戻って来るのは23時近くになる。6時28分、奈良の近鉄飛鳥駅を出発。近鉄で松阪に出てJRで三重県大台町の道の駅奥伊勢おおだい(JR三瀬谷)へ9時47分に着く。大杉谷登山バス(3000円)は10時30分に道の駅を出発だ。スーパーで昼飯を調達。登山バスは毎日運行となっているが10名未満では運行中止。よって実態は金、土、日の運行。10時30分道の駅を出発、小雨だが昼から上がる予報。宮川沿いを走るマイクロバスの怖い事。祖母傾や大崩のバスと同じだ。11時50分頃終点の登山口バス停に着く。
12時5分出発。雨止む。発電所まで舗装道を歩くのだろう。
3分程で登山届ボックス・入山協力金(1000円)自販機の前を通過。我々は途中の登山センターで支払った。
そして、2,3分も歩くと発電所前に出て、左側の小径を抜け、階段を登り上がると、
12時12分、大杉峡谷の登山口だ、大台ケ原まで14.1㎞。案内板がある。今日は桃ノ木小屋までの6.2㎞だ。大杉バス停は乗合バス停だ。
歩きだして1分ほどでいきなり鎖場。
続く鎖場は1枚岩の滑り台のようだ。
この辺りが大日嵓なのだ、12時18分。道理で岩を削った道なのだ。
通過して振り返れば大日嵓はこんな眺めだ。川は澄んでいて清流だ。
12時25分早くも最初の吊橋、大日嵓吊橋を渡る。高さも長さもないので楽勝。それでも渡り終える頃には若干共振。
12時33分一旦河原に降りる。
12時35分能谷吊橋、前のより少し長めだがマダマダ。人が来ないうちにサッサと渡る。渡り終えてからの眺め。
橋を渡り終えると間もなく能谷川原だ。まだ登山口から1㎞も歩いていない。
能谷川原から5分ほど歩いた、12時42分地獄谷吊橋。今までより長くなる。まだそれほど緊張しないが、それでも足元以外は見ない。
橋を渡ると間もなく、緊張せずに歩ける道になり、あゆみも早くなる。
13時1分京良谷出合の手前で、川沿い石畳の道を歩く。よく整備されている。
3分ほど歩いて13時4分京良谷出合の道標。小屋まで4.1㎞、1/3歩いた。
徐々に登り上がると、川に向かって傾斜がある道だ。滑ったら止まりそうもない。
時たま見える渕の鮮やかな色に目を奪われる。
13時19分、今までの橋と造りが違う日浦杉吊橋。それと高くて長~い。堅牢そうに見えるがそれでも徐々に共振する。緊張する~
怖いけど橋の中央から峡谷上流部。
橋を渡って数分も歩くと、出てきました鎖場。左側は切れ落ちている慎重に!
13時30分水谷越出合。登山口と桃ノ木小屋の中間点だ。
鎖場はまだまだ続く。
緊張が続く中で、こんな花(ササユリ、初めて見る)を見るとホッとする。近くにもう一株あり、道中でここのみ。
左側は切れ落ちているのに鎖がな~い。
13時38分、階段状に流れ落ちる滝を見る。これが千尋滝。な~んだ。
2分後上の方が見えて少し感心。
13時43分道標を見てすぐに、
天空の滝とも言われる落差135mの千尋滝の眺め。凄ー。でも北海道の羽衣の滝が凄いなー。
千尋滝から数百m歩いた14時13分、行程の2/3まで来た。もう少しでシシ淵だ。
14時26分、この翡翠色の流れなんとも言えない。ずーと眺めていたいが先に進まねば。
1分ほど歩くと、岩壁の間に滝が見える。
近くからの眺めもいいです。峡谷の先に見える滝は、この先でまた見るニコニコ滝だ。
シシ淵で右に折れるように、枝滝を見ながら鎖の張られたところを登り上がる。
そしてさらに鎖場を登りあがると、
14時43分シシ淵で峡谷の先に観たニコニコ滝を眺める。
ニコニコ滝から10分弱歩くと、14時55分長~い吊橋と右手に岩壁が見えて来た。平等嵓吊橋と平等嵓だ。数十mはある垂直の岩壁だ。
この吊橋は長かったー。足元を見て、先を見ずにゆっくりと。終わりがないように思えるくらい長く感じた。
渡り終えて10分ほど歩くと、磨いたような一枚岩の上を歩くのだ。それも濡れている。鎖があるけど緊張。
そして15時16分加茂助吊橋。さっきの吊橋に比べればなんともないさ。
15時28分不動谷出合の道標を見ると桃ノ木小屋まで260mだ。
ここの淵の色もいいですね~。
桃ノ木吊橋にある道標。吊橋を渡れば桃ノ木小屋だ。15時35分小屋(1泊2食11000円)に到着。
部屋は2畳に1人とゆったりだ。風呂まであって汗を流せるのは有難い。空いてるうちにゆっくり入れた。
夕食は17時から。カレーとトンカツ。カレーのお替りは出来たみたいだ。福岡のガイドさんはカレーだめだから夕食持参だね。
翌27日、土曜日、薄晴れ。5時30分朝食。
6時30分、団体さんの前に出発。今日は日出ヶ岳まで7.9㎞だ。バスは16時出発なので時間があれば大台ケ原を散策だ。
10分強歩くと鎖場で前に追い着く。暫くは後ろに着こう。途中で道を譲ってくれたのでお先に失礼。
6時49分名もなき滝。大杉谷に在っては滝にもならない。
6時56分、日本の滝百選で落差80mの七ツ釜滝。途中に滝壺があるのがいい。
15分ほど歩いて7時11分七ツ釜滝吊橋。長めの橋だが今日は慣れたのか緊張しない。それとも朝でボーとしているのか。
7時14分柔らかな流れの所に出たなと思っていたら、
道標で沖見沢と云う所だ。
しかし、気を遣わない歩きは長くは続かず、7時26分緊張の鎖場に突入。
いいタイミングで後続の方。
数分で抜けると次は2004年の台風で山肌が崩落した巨岩の場所に7時34分入る。ペイントで印があるので容易く歩ける。
見下ろす巨岩の崩落地。
数分で通過すると次は7時48分光滝だ。
その名の通り滝が白く輝く。
8時2分、隠滝だ。吊橋から乗り出さないと滝が見えない。橋の中央まで進むと岩陰になり滝は見えない。
隠滝から10分ほど歩いた8時12分与八郎滝。桃ノ木小屋から2.5㎞歩いて来た。
今まで見てきた滝と比べると流れの優しい滝だ。
与八郎滝から5分と歩かないうちに、岩の割れ目を流れ落ちる十数段にも及ぶであろう滝を見る。
8時26分、日出ヶ岳まで5㎞を切って、堂倉吊橋。
吊橋から眺める流れは緩やかだ。
8時31分大杉谷の最後を飾るのは落差20mの堂倉滝だ。実に堂々とした滝だ。マイナスイオンが飛んでくる。
堂倉滝吊橋を渡って眺める吊橋と滝。念願の大杉谷を歩けたバンザーイ!
渡り終えると、大杉谷から離れ、尾根に登り上がり、きつい登りの堂倉坂で堂倉小屋を目指す。日出ヶ岳の標高は1695m、堂倉滝の標高は800m、登山口で280m。行程14㎞の残り5㎞で標高900m登るのだ。
ここまでは、峡谷の翡翠の流れと、吊橋、滝、そしてスリルを味わう歩きであったが、この先は体力勝負の登りだ。行程の感想は道標が小刻みにあるから目標が作り易く歩きやすい、関係者に感謝。堂倉坂から日出ヶ岳につづく。
大杉谷の行程
バス停12:05-12:12登山口-12:18大日嵓-12:25大日嵓吊橋-12:35能谷吊橋-12:42地獄谷吊橋-13:19日浦杉吊橋-13:30水谷越出合-13:43千尋滝-14:13桃ノ木小屋2.1㎞-14:30シシ淵-14:43ニコニコ滝-14:55平等嵓・吊橋-15:16加茂助吊橋-15:28不動谷出合-15:35桃ノ木吊橋・桃ノ木小屋(泊)桃ノ木小屋6:30-6:56七ツ釜滝-7:11七ツ釜滝吊橋-7:34崩落地点-7:48光滝-8:02隠滝・吊橋-8:12与八郎滝-8:26堂倉吊橋-8:31堂倉滝・吊橋