槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 07月08日

2015年07月08日 | 日記

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雨の一日となりました。今日は雨だけではなく、普段はほとんど風のない槍平でも細いダケカンバの木々を揺らす風が吹いていました。稜線は20メートル程度吹いていたのではないでしょうか。

そんな悪天候の中、槍ヶ岳から飛騨沢の下りで雪渓上で道に迷い、コースタイムから大幅に遅れた6時間ほどをかけて槍平まで下ってきた登山者も。午後からは雨脚も強まっており、新穂高までの各沢の増水が心配されました。上の写真は奥丸山登山道入り口付近。普段は流れのない場所に増水が始まっていました。登山者の方が高齢であること、足の痛みもあることから、今夜は槍平で停滞することを提案させて頂き、ご宿泊されています。

梅雨の季節に限りませんが、悪天候時に登山者が登山道上で移動を続けている状態、というのは常に心配です。そしてこの梅雨時に限って言えば、「梅雨明け前で天候が不安定なことは明白であり、かつ、悪天候の天気予報が出ているにもかかわらず、入山し、行動している」というその事実自体を、とても怖いと感じます。そのような天候判断の元に登山を続けていると、いつか重大な事故につながりかねません。梅雨は必ず明けますし、台風も必ず通過していきます。増水した沢も、雨が止めば必ず水は引きます。突っ込むだけが登山ではありません。”待つ勇気”も、そっとザックのポケットにしのばせて、いつでも取り出せるようにしておいて下さい。

明朝、天候次第ですが小屋から滝谷の架橋部の確認に降りる予定です。架橋部を含め、登山道に異常があった場合にはこのブログでお知らせします。

それでは本日の気象情報。

午前6時24分。

 

午後5時18分。簡易雨量計は午後1時に39ミリの強い雨を観測しています。


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