現代視覚文化研究会「げんしけん」

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かしまし~ガール・ミーツ・ガール~ 第9話 「この願いはかないますか?」

2006年03月12日 22時36分45秒 | アニメ・映像全般
 【はずむ】が【とまり】か【やす菜】をどちらかを選ぶ為の第一歩を描いた第9話。【はずむ】の姿を幼き想い出(ピンクと白の2つの綿菓子を選べず、雨が降って来てしまい泣きながら帰った事)とリンクさせて表現している。もちろん、その綿菓子は【とまり】と【やす菜】の比喩的な表現である事はいうまでもない。
 幼き夏祭りの思い出。母の手に引かれる【はずむ】。漠然とぼやけたピンクと白の光、突然の雨に抱かかえられる【はずむ】。その2つの光は【とまり】と【やす菜】になり、反対側へ走り去る。幼き【はずむ】は泣きじゃくるのだった・・・。ベッド上で目が覚める【はずむ】。なぜだか分からないけど泣いていた。【ジャン・プウ】は【はずむ】の胸で寝ていた。【はずむ】のバストは気持ち良いようだ。
 喫茶店。【はずむ】はメニューを見ている。【とまり】【やす菜】【あゆき】と一緒。彼女たちは注文は済ませている。なぜか【明日太】もいる。何にしようかと迷っている【はずむ】に【とまり】はジュース、【やす菜】はパフェを奨めるが、ここでも【はずむ】の優柔不断さが出ていた。【あゆき】はその3人の光景を見て楽しんでいる。店の外を見ると浴衣姿で歩く女の子。【あゆき】「そう言えば、今日は鹿嶋神社の夏祭りだったわね」と言う。【とまり】は、当たれば願いが叶う神事を楽しみにしているようだ。みんなで行く事を確認し合うが【はずむ】は表情を暗くする。もちろん、その事に気がつく【とまり】と【やす菜】。【やす菜】は【はずむ】の浴衣姿を楽しみにしている。【明日太】も楽しみにしている(笑)。一方【あゆき】の関心は【とまり】の浴衣姿らしい。嫌がっていたが【はずむ】から「見たい」と言われ、顔を赤くし、突然、立ち上がり店を出ると言い出す。【あゆき】は【とまり】の気持ちを察してお開きにする。
 自宅に猛ダッシュで帰る【とまり】「浴衣、買ってくれ~すっげぇぇ可愛いやつ!!!」と母親にお願いするが、その時の家族の反応が面白い。普段の【とまり】からは想像もつかない言葉だったからだ。【あゆき】も微笑みながら浴衣を選んでいる。【明日太】も【はずむ】の浴衣姿を想像しているようだ。それと【並子】先生も浴衣で【宇宙】にアプローチをする事を考えている。回されているが・・・(笑)。
 【とまり】は浴衣を自分のお小遣いで買おうとお店を訪れるが、どうやら予算オーバーらしい。そこへ【やす菜】も浴衣の帯を見に来店する。【やす菜】の口ぶりからするとこのお店の常連さんかもしれない。【はずむ】は浴衣の試着を【ジャン・プウ】と一緒にしていた。【はずむ】の父親の暴走は毎回の事である。その横で机に向う【宇宙】「夏、神社、恋」と呟く。神社裏でのラブラブを【はずむ】に期待している。その祭りで思い出す【はずむ】の両親。【はずむ】自身も忘れてしまった遠き記憶「ピンクと白の綿菓子・・・」にまつわる想い出。元気のない【はずむ】に【ジャン・プウ】の明るさが元気づけた。
 【とまり】は【やす菜】から浴衣を借りて試着をしていた。【とまり】は遠慮気味だったが、【やす菜】は肝試しに誘ってくれたお礼を兼ねている。【とまり】と【やす菜】は【はずむ】を大切に思っており、お互いの気持ちがよく出ていた。【とまり】「あたしら、考えている事、一緒なんだよ」と言う。お互いに見合い笑顔になる【とまり】と【やす菜】。同じ気持ちを持つ者として共有している。
 祭りのおはやしが響く。【はずむ】と【ジャン・プウ】の2人は、出店の屋台を見て大はしゃぎである。明るい【はずむ】を見て、喫茶店で見せた暗い表情の【はずむ】を思い出し、【とまり】と【やす菜】は「気のせい」と2人で安堵する。
 様々な屋台を見て回るみんな。一人だけ遅れているのが【とまり】だった。普段着慣れていないので歩きにくそうだ。何とか追いつく。【とまり】は【やす菜】の浴衣姿と自分を比べてしまうが、【はずむ】に「すごく似合っているよ。浴衣。とっても可愛い」と言われて、はずかしさと嬉しさで顔をまっ赤になる【とまり】。その嬉しさを行動に起すのも【とまり】らしい。金魚すくいで沢山の金魚を取りプレゼントする。その後は、みんなで鹿嶋神社の夏祭りを満喫する。
 【とまり】の一言で屋台の食べ物を物色する事になるが、そこで【ジャン・プウ】が「綿菓子」を見つける。【はずむ】自身にも変化が起きる。そこへ、たこ焼きを持った【とまり】とりんご飴を持った【やす菜】が【はずむ】に勧めるが・・・選べずに神社の裏の林に逃げるように走って行ってしまう。【はずむ】「はあ・・・また、選べなかった。選べなくて、悲しくて、綿菓子を見ていたら悲しくなっちゃって・・・よく分からないけど・・・」と【はずむ】自身も心の奥に引っ掛かるものを感じ取っていた。そこに出て来た【宇宙】に【はずむ】の心の奥に眠る忘れられた記憶を見せてもらう。そして、【はずむ】も憶えてなく、忘れられた想い出が甦る。「ピンクと白、どっちか選べなくて、一晩中泣いていたんだ、、、小さい頃から優柔不断で、気がついたら欲しい物は手の中からこぼれ落ちていて、、、ずっと、、、ずっと、後悔してたんだ、、、選ばなきゃって、このままじゃ僕は、綿菓子なんかよりも、もっと大切なものを失ってしまうかもしれない。とまりちゃんも、やす菜ちゃんも大好きだよ。でも、それじゃだめなんだよね、選ばなきゃいけないんだよね、、、いつまでも、このままじゃいられる訳ないんだ、、、僕は、、、でも、、、それでも、選べないんだ、、、僕は・・・」【はずむ】は、2人の笑顔を失ってしまう恐怖心と「選ぶ」という行為のプレッシャーに押し潰されそうになっていた。その姿を見て聞いた【とまり】と【やす菜】。元気なく戻って来た【はずむ】に差し出される「ピンクと白の綿菓子」【とまり】「食べたかったんだろ」【やす菜】「両方とも食べて良いのよ」と【とまり】と【やす菜】の気遣いと優しさを感じ取れた。そして、2つの綿菓子を食べて、心を軽くし、楽になった【はずむ】。今の【はずむ】は迷って良いと思う。【はずむ】の背中を押してくれる【とまり】と【やす菜】がいるから・・・。
 花火大会。【はずむ】は願う。「神様。とてもずるくて、わがままな僕だけど、もう少し、後もう少しだけで良いから、、、このまま3人でいたい。そんな願い聞いてくれますか? ねぇ、、、神様」と・・・。【はずむ】【とまり】【やす菜】の3人は手をつなぎ、花火を見ていた。

 果たして、【はずむ】のこの願いは届くのだろうか・・・。