現代視覚文化研究会「げんしけん」

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しおんの道。あの惨劇から七年・・・そして、彼女は将棋を手にする。

2007年10月15日 20時39分57秒 | アニメ・映像全般
 工事現場から聞こえる騒音。迫る人影。鋭く光るものが次々と生命を奪って行く。将棋の駒が舞う。勾玉のペンダント。幼き女の子は何をそこで見たのか・・・。したたる血。声も出せなかった。ふさがれた口。笑みをこぼす男。【紫音】は生き残った・・・。
 【紫音】が走り急ぐ場所。それは「日本将棋協会」。今は【安岡 紫音】として日々を過している。あの事件のショックから言葉を失っていた。今日は大事な日。クッキーを焼いてくる優しい女の子に成長していた。【羽仁 真】との出会い。彼は「名人」である。どうせ、つまらない将棋さ・・・。【紫音】は筆談にて会話を交わす。女流育成会。あと2勝すればプロになれる大事な対局。全勝中の【紫音】なのだ。女流棋士への厳しい道。読みあいの心理戦。先の先を・・・未来を読む。そして、ライバルとして、友として【斉藤 歩】と【二階堂 沙織】と出会う。ココアが大好きな【紫音】。素直で優しい将棋をする女の子なのだ。
 男性の手の平・・・凝視する【紫音】。血のついた手で駒を触る映像が脳裏に映り込む。養父【安岡 信次】も父として、棋士として【紫音】を心配している。【紫音】なら大丈夫だと・・・。
 ついに【紫音】と【歩】との対局が始まる。その緊張感が伝わる。【歩】は【紫音】のその強さを肌で感じ取っていた。楽には勝たしてくれない相手だと思う。だが【歩】も負けられない・・・。これが、育成会の対局なのか。盤上で展開される【紫音】の戦い。【紫音】は胸の鼓動を感じていた。一手一手と指す事に、ある想いが込み上げて、大きくなる。自分でもわからない、はじめての気持ち・・・。そうか、私は勝ちたいんだ。この人に・・・この将棋に・・・。【紫音】は気づいた。息詰まる主導権争い。やや【歩】に・・・いや、まだわからない。2人の対局を見て【羽仁】は言う。女流なんて言葉、いつかはいらなくなると・・・。それは【沙織】も感じていた。その時【歩】が笑みをうかべる。盤上の手が動き、放たれたその一手に【紫音】は負ける。モニターで観ていた【羽仁】・・・【紫音】はもっと強くなると席を立つ。
 【沙織】はかなりの財閥のお嬢さまである。迎えの車中で【紫音】と【歩】を調べるように言う。2人を棋士として認めているかもしれない。【歩】には秘密がある。【神園 修】九段。鬼人と言われた指し手。【歩】はその門下生である。鬼人との対局・・・わざと負けた。【歩】が男性であると見抜く・・・小僧だと。棋士は騙せないのだ。女流を目指す理由。俺にはそんな時間ありません。入院している母の為に・・・。【歩】は、お金の為に将棋を続ける事ができるだろうか・・・。どんなに強くなっても、どんな棋士に出会っても・・・それを忘れた時に自分自身が不幸になると・・・【神園】は言う。
 自宅に帰って来た【紫音】。【安岡夫妻】と食事を共にしていた。決して諦めない事・・・。【紫音】は、納得のいく将棋をできなかった・・・思い出すと自然と泣いていた。感情が表に出たようだ。泣き疲れて眠る【紫音】。見守る【安岡夫妻】。【信次】はなぜか嬉しそうにしている。【紫音】と過す日々。感情の表出。負けて泣く姿。【信次】の方も感謝しているのだった。
 【紫音】の夢。盤上に「将棋の王将」が一つ。【紫音】は自分の手を見る・・・血まみれだった。盤上にも、畳にも・・・広がる血。【紫音】を狙う男・・・写真が無数に飾ってある部屋・・・【紫音】の後をつける男。携帯から聞える無機質なシャッター音。母の病院から出た【歩】がその光景を見る。そして、男が後ろから【紫音】を羽交い絞めにするのだった・・・。