オメガねこ

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「三権分立」 と 「三権合立」

2021年02月02日 | 政治
 「民主主義国」と言われる国家では「三権分立」は当然の制度だと言われますが、最近では「議論をしない国会」と「政治を行わない行政」と「裁判を行わない司法」が互いに干渉しない「三権分立」も成立しています。互いに「何もしない事に口出しをしない」と云う完全な独立です。

 「民主主義」は、本来は「国民」の(過半の)総意が必要になるので、三権が分立していても一体化していても、それが民意なので問題は無く、寧ろ国民の政治意識が高ければ「三権合立」の方が正しいと思われます。しかし、これを逆手に取った「民主(集中)独裁」によって「共産主義」を正当化する「独裁国家」も存在します。

 「民主集中制」は「ボルシェビキ:多数派(実際は少数派)」と同様に、詭弁でしかなく「三権分立」が成立しなければ必ず破綻するのですが、外国からの援助があれば生き長らえる事も可能です。ソ連が経済封鎖で破綻したのがこれを証明していて、逆に中共は国外からの経済援助によって救われました。少なくとも立法と司法は援助国の方針に従う必要があるので「三権分立」は形式上成立する事になります。

 ところが、ある程度の経済成長を果たした時には再度「三権が合立」し始め、自立的で機能的な国家運営がなされる様になります。「国家運営」とは言っても、その「国家」を独占的に所有している組織が運営しているので当然と言えばそれ迄です。これは、資本主義体制の民間企業の運営形態に似ていて、「国家社会主義は資本主義と親和性が高い」事を証明しています。

 「三権合立」の効率の良さに目を付けた「国際金融資本」は「共和国」を「民主集中制」に変革し「三権合立」によって経済成長が可能ではないかと考え、アメリカの「三権合立」を達成し、次は米中を一体化し世界覇権を握る謀略を練っているようです。良く言えば「人類皆兄弟」、悪く言えば「人類皆奴隷」です。見えざる少数の国際金融資本が地球全体の覇権を握る「ワンワールド体制」です。

 それでも、世界人民の過半数が賛成するのであれば「民主主義」と言う事も可能ですが、これに異を唱えたのが「ドニ―(ドナルド・トランプ)」です。ドニーの国家感は「平和構築の為には、それぞれの国家は主権のある人民によって運営される民主的な自国第一主義であるべき」と云う、多様性を重視した世界戦略の持ち主です。実際に、ドニーは共和国として「自国第一主義」を実践して、任期中に戦争をしなかった稀有な大統領ですが、「民主集中制」の「錯誤論」に敗北しました。

 「民主集中制」を布いた国は、「民主主義」と「民主集中制」の違いを錯誤させる事で「世界協調体制」主張し、覇権を拡大する事で戦争が起きると言うのが歴史的事実です。

 「民主主義国」とは言っても、国名に「民主主義」が書かれているのではなく、「民意が反映される国家」という意味です。また、この「民意」は、「人民の民意」ではなく「国民の民意」である必要があります。
「国民 と 人民」でも書きましたが、「国民」は国家を構成する人で、「人民」は国に所属する人です。アメリカは「国民による共和国」ではなく、「人民による共和国」なので安定せず、「民衆主義」の餌食に成り「民主集中制」に陥りやすいと思われます。

 「民衆主義国」で「三権が合立」すると、今のアメリカ合衆国の様になり、混乱を起こします。人民に主権が有ると言いながら「三権」が人民の意志とは無関係に決定されたり、反対意見が排除されるのは、「三権」が人民から分断された結果と言えます。

 「国民」が無知な場合は「三権分立」も已むを得ませんが、「民主主義」を標榜し「国民」に主権のあるとするのならば、三権が互いに協力し合う「三権合立」の方が効率的なのは確かです。

 逆に、共産主義や独裁主義の国家の場合は、史実からも明らかなように、「三権合立」によって大量の人民が犠牲になります。

 平和を構築するためには、現在の各国の統治機構を「国際金融支配」から分離した上で、独裁(共産主義)国家は「三権分立」に、民主主義国家は「三権合流」に、逆転させる必要があります。




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