オメガねこ

知識は人をバカにする。
智識はバカを人にする。
信じるか信じないかは、自分次第です。

「信用創造」 と 「掛け売り」

2023年08月21日 | 経済
 「貸借対照表」では「資産(借方)」の反対側には「負債と資本(貸方)」があって、「債務超過」でない限り両者は必ず釣り合っています。「債務超過」は、全ての資産を売却(相殺)しても負債を返しきれない状態を言うのですが、「破産状態」でも通常は銀行取引が継続する限り「倒産」には至らないようです。

 私の場合は、最初から銀行取引(借入)が無いので倒産しようが無く、辞めたくなったら廃業するしかありませんww

 法人と雖も「人の子」であって、「他人のお金(他人資本)」と「自分のお金(自己資本)」に分けることが出来、「他人から借りた金」は返す義務が有ります。「自分のお金」とは言っても、人に例えると最初は「親や親族(社員;出資者)」から貰ったお金なので、普通の人ならば「義理(配当など)」を果たします。

 私の会社は、「他人資本(借入金)」も「自己資本(株式)」も全て私のお金なので、完全に「自分の子(法人)」なのですが、義理を果たして貰った事はありませんww

 貸金業である銀行は、他人にお金を貸す事で利益を得るのですが、その原資は顧客から預かった「預金(銀行の負債)」の又貸しではなく、市中銀行が中央銀行に預金した「準備預金(日銀当座預金)」から算出した「数字(法定準備率は0.05〜1.3%)」なので、顧客から預かった総預金額の70~2000倍まで貸し付ける事が可能なようです。「2000倍」となると制限は無いに等しいのですが、実際にはGDPの成長余力に左右されます。

 貸付金の大半は預金通帳に数字として印刷されるだけなので、全ての「数字」が現金化される事はありません。この印字された数字を「預金通貨」と言い、「信用創造」の原理となっています。

 「通貨」は、「貨幣(硬貨)」を除いて「貸借(負債と資産)の記録」なので、紙幣も含めて単なる数字でしかありません。

 「取り付け騒ぎ」は、信用の置けない銀行で大量の「預金通貨から法定通貨への交換」を要求される事で起きます。つまり、資産の貸借関係が、市中銀行(預金通貨)から中央銀行(日銀券)へ変更される事になります。

 時に小売店は、馴染みの客に「掛け売り」をしますが、これは小売店から信用を与えられた客には使途・期限限定の通貨(借金)の発行権がある」と言えます。小売店は客に対する「売掛債権(顧客通貨)」を保有していて、後に期限を指定した「請求書(貸借の記録:小売店通貨)」を発行し「小売店が保有している顧客通貨と、顧客が保有している法定通貨や預金通貨との交換」を要求する事になります。決済後には「小売店通貨と顧客通貨」が消滅し、小売店には「法定通貨・預金通貨」が残ります。

 「小売店通貨(請求書)」と同額の「顧客通貨(買掛け金)」の原資は商品の金額と同じなので、在庫品以上に発行する事が出来ません。その場合は「買掛仕入」と「売掛売上」の回転数を上げることで、当事者間の信用の範囲で通貨を発行できます。

 「銀行借り入れ(預金通貨)」の場合は、借り入れた預金通貨を他の銀行に移すと、その出自が不明になり信用に値するかどうかが分からなくなります。そこで、当事者間で個別に信用創造できる「暗号通貨」の出番ですが、同時に「銀行の信用創造」も不要になり、銀行の業務は法定通貨の両替と送金」くらいしか残りません。




コメントを投稿