オメガねこ

知識は人をバカにする。
智識はバカを人にする。
信じるか信じないかは、自分次第です。

「定期預金」と「国債」

2019年07月11日 | 経済

 誰かの普通預金を「定期預金」に替えると、通常は利息が増えるのでその人の預金量も増えます。

 誰かの普通預金を「国債」に替えると、通常は利息が増えるのでその人の資産も増えます。

 銀行が定期預金(証券)を発行すると、銀行はその負債を抱える事になります。

 国が国債(証券)を発行すると、国はその負債を抱える事になります。

 「銀行預金」とは、金融機関に消費寄託された通貨のことで、預り受けた銀行は(約款の範囲内で)自由に処分できますが、預け主の返還要求には(約款の範囲内で)必ず応じる義務が生じます。

 「日本国債」とは、俗に「国の借金」と言われますが、事実としては「日本国政府が発行する債券(Japanese Government Bond:JGB)」です。外国に向けては正式名称(JGB)を使い、国内では国民を惑わす為に「国債」と呼んでいます。略称でも「政府債」と呼ぶべきですが、「国債資金」は政府が(法律の範囲内で)自由に支出する事が出来ますが、「国債保有者」の要求で(法律の範囲内で)返金する義務が生じます。

 普通預金や定期預金は、預金者から見れば、ただ保管しているだけに見えますが、銀行にしてみれば負債を抱える事を意味します。これを解り難くする為に、通帳に印字して、恰も銀行の負債ではないかのように見せかけています。

 「国債」は、昔は国債証券(現物)を発行していて、購入者から見ると債権を保有している事が理解出来ましたが、今では個人の場合は「債権お取引通帳」に印字されるだけで、恰も政府の負債ではないかのように見せかけています。

 「銀行預金」の場合は、銀行の預金量が増えても不安を抱く人はいません。それどころか、銀行自身が「総預金量の大きさ」を自慢した時代も有りました。

 「国債」の発行残高が増えると「タイヘンダー」と言って、国民は「消費税増税もやむを得ない。」と考えてしまいがちです。しかし、通帳の数字を見れば判るように、預金通帳の数字が減って債権通帳の数字が増えているだけであり、銀行の負債が政府(国)の負債に書き換えられただけです。

 もし、「国債」の発行量が増えて「国が破産」するのなら、国より信用力のない銀行の「定期預金」が増えると「銀行は確実に破産」します。しかし、銀行は「定期預金」を減らそうとはしませんし、寧ろ銀行マンは預金獲得を自慢げに話します。 但し、銀行の破たんが噂されると、取り付け騒ぎが起きて、実際に破たんする事も有ります。これは、国民は銀行の構成員では無いので、自分の預金を取り戻しても自分は損をしない事が自明だからです。

 間違って、政府が「自国通貨建ての国債」を自国民に大量発行し過ぎて「国の破綻が予想」され、国民は取り付け騒ぎを起こした場合でも、「国債」を売って日本円に戻しても「国の破綻が予想」されている状態では「円の価値も暴落」するので、日本円を持っていても意味は無く外貨に換える必要があります。日本円よりも信用がある外貨は「米ドル」しかないので「円安ドル高」が待ち受けています。自分は損を覚悟で資産を売りますが、国内の輸出産業は復活し「国家破綻」は免れます。これは歴史が証明しています。

 日本国民の多くは「銀行預金」は持っていても「国債」を直接保有していないので、この(屁)理屈が理解されていないのだと思います。

 



3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは! (小平次)
2019-07-11 10:54:24
テレビ倒さんさまこんにちは!

これを『(屁)理屈』、と思う人が大勢いるので、なにかあれば『国の借金がー!』とか大騒ぎしたり、消費税増税など、おかしな経済政策がまかり通ってしまうように思います

いつも勉強になります

ありがとうございました

返信する
小平次さんへ。 (テレビとうさん)
2019-07-12 08:31:41
コメント有難うございます。

世界が不穏な空気に覆われていて、銀行倒産時には預金は「一行に付き1千万」までしか保障されないので「預金の国債への乗り換え」が流行っているようです。預金口座のある銀行で個人向け国債を、「特定口座」を開設して購入すれば「株式等の損益通算」ができるので、有利なようです。
返信する
Unknown (カワムラ)
2019-07-12 14:18:29
先日はご指摘頂きありがとうございました。
確かに、拙ブログの主張は言葉足らずで
「法華経」とすべきものを「仏教」と
書いてしまい 返って ご立腹をさせて
しまい申し訳なかったです。

トある宗教団体のせいで 日蓮上人の
イメージは最悪の物になりました。

ご指摘頂いて、有難いと思っております。

因みに、私 法華経信者ではありますが
禅宗の語僧侶達の厳しい修行に敬意を
払っております。

今回の記事 これまた 非常に勉強になります。

テレビとうさん様を登録していたつもりが
登録されていなかった・・・

今後ともよろしくお願いいたします

返信する

コメントを投稿