オメガねこ

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「節電ポイント」 と 「GDP」

2022年06月21日 | ニュース
 この夏、政府の節電要請に併せて、大手電力各社が家庭の節電を促すため、電力使用量の減少分に応じて特典ポイントを付与する取り組みを進めるそうです。

 東京電力エナジーパートナーは、7~9月の指定された時間帯の節電量に応じて直近数日間の平均使用量からの減少分に対し1キロワット時あたり5円相当のポイントを参加者に付与し、前年比3%の節電につなげるそうです。

 つまり、節電期間の直前に、厚着をしてでも電力を使い室内を十分に冷やした後に、対象期間の電力消費量を減らす事でポイントが稼げることになります。トータルの電力使用量は殆ど変わらないと思いますが、電力の供給予備率の調整には役に立つかもしれません。但し、無理な室温調整で風邪を引いても自己責任なので、一日当たり最大約100ポイント貰って諦めて下さい。

 通常の商取引では、沢山買うとポイントが付与されますが、特定の期間とは言え「使わない方がより有利になる電力」は異常と言えます。しかも、日頃から節電に努力している人には殆ど影響は無く、電力を浪費している人ほど節電によるポイントを多く得ることが出来る制度です。

 本来は、電力は大量に使用する事で発送電原価が安くなり、国内の産業力も強化されます。逆に、全員が節電すると電力総使用量が減り電力の原価が割高になって、国全体の競争力を失います。

 実際に、日本は国民一丸となって節電を進めた結果、世界トップクラスの「電力料金が高い国」になってしまいました。

 「消費税」や「節電ポイント」は消費に対する圧力となり、GDPを押し下げます。「防衛費の対GDP1%枠」を自ら課して世界に公表すれば、日本に敵対する国は「日本のGDPを低くする事で戦力を奪うことが出来る」と考え、超限戦の格好のマトになります。

 国力を増強する為には「大量消費・大量廃棄」が肝要で、これは無駄遣いとは違います。「廃棄」は「破棄」とは違って再利用可能な処分方法です。

・破棄;原型を留めない状態で、再利用不可能にして捨て去る事。
・廃棄;故障の有無を問わず、そのまま捨てる事。
・放棄;現状のまま、所有権を主張しない状態で捨てる事。
・放置;現状のまま、所有権がある状態で捨て置く事。

 「破棄」されたモノは、原料としては再利用可能ですが、価値が相当低くなります。

 「廃棄」ならば、例え故障していても修理は可能ですし、部品の再利用も出来ます。何よりも「廃品回収業者」が付加価値(GDP)を高めることで再利用でき、最も有効な方法と言えます。

 「放棄」の場合は、不要になった良品を棄てるのですが、他人が再利用してもGDPには影響しません。

 それは兎も角、電力に関しては間違った使用でない限り、必要な使用ならば経済原理的に無駄な消費にはなりません。部屋を涼しく快適にする為や、インターネットを利用して知識を得る事等は電力の使用量に制限を加えるべきではありません。但し、「皆で一部屋に集まってテレビを観る」のは無駄と言え、少なくともコンセントからテレビの電源コードを抜いた状態で放置するか、放棄・廃棄、出来れば破棄した方が良いと思います。




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