オメガねこ

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「公文書漏洩」 と 「公文書廃棄」

2019年12月13日 | ニュース
 「公文書の廃棄」が杜撰で個人データが盗まれたり転売される事件がありました。その多くは、データ管理者の認識不足が原因で「ドリルで穴をあけたから大丈夫だと思った」など、「公文書管理法」を無視した結果です。

 ハードディスクはプログラムソフトで消去してもデータは残っていて、昔は「データの位置情報が消去されるだけだったり、少し気が利いた削除プログラムでも「データを一律に上書きするだけなので、少し知識のある人なら再現は可能でした。

 ディスクに穴をあけても、穴の開いていない部分にはデータは残存していて、損傷ディスク用の再生機を使用すればある程度再現が可能です。

 データ媒体は金属シュレッダーで破砕しなければ流出の危険性は残ります。役所にはペーパーシュレッダーと同様に金属シュレッダーも常備する必要があります。

 「桜を見る会」の招待客名簿の個人データが、法律に従いペーパーシュレッダーにかけられて廃棄されたのは良いのですが、暫くの間バックアップサーバーにデータが残っていたそうです。政府はこの事に対して「バックアップデータは公文書ではない」と主張しました。これはとんでもない主張で、法律に従い公文書本体を破棄する場合は、同時にバックアップデータも破棄しなければ、法律の趣旨に反します。

 この事に関して、野党は更にとんでもない主張をしました。「バックアップデータを提出せよ」です。本来は「バックアップデータが残っているとは何事だ!」と政府を追及すべきですが、政府も国会も「データ管理」の基本を知らないのには呆れます。

 日本の法律は、多くの場合「法律案」を政府が提出して国会が「決議」します。法律には、すべき事とその趣旨が書かれています。個人データを破棄する事が法律に書かれているのなら、その趣旨は「個人データの漏洩を防ぐ」事です。バックアップサーバーにデータが残っていれば、速やかに再現不可能な状態にしなければなりません。

 日本は「民主主義国家」であり、「独裁国家」とは違い、不要な個人データは法律に従い国家からも見えなくする必要があります。万が一、政権が変わり独裁政権になった場合、残された個人データが悪用されたり、最悪「粛正の対象」になるかもしれません。



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