「休業要請」 と 「職業の自由」

　緊急事態法に則り「休業要請」に応じないパチンコ店の店名公表が行われています。私は「店名公表」には反対で、その理由は、パチンコ店の「宣伝」をしているのか、休業を「強制」しているのかが不明だからです。勿論、店側は「要請」なので従う義務も無く、「強制」は違法になります。

　この解決法は、パチンコ店の経営者や責任者の名を公表する事です。勿論、通名ではなく本名をです。経営者は「安全性には自信を持っている」と思われるので、官権の無謀な公表（制裁）に負ける事無く「安全宣言」をして、堂々と営業を続けるべきです。若し、そこで感染者が出たら、政府・自治体はそのパチンコ店を「パチンコ好き患者の隔離施設」として接収する方法も有ります。無症状感染者はパチンコをやり放題になり、お金が足りなくなっても10万円が支給されます。

　今更ですが、松井一郎大阪市長は「パチンコ業界のグレー規制を見直すべき」と言っています。パチンコの三店方式は明らかに違法なのに、政治家・警察などの既得権益で「合法として」に扱われてきたし、殆どのパチンコ店は休業を受け入れ、営業を継続したのは数店のみです。それなら、パチンコ店のみならず違法性の疑われるグレーな風俗業界やマルボー関係業種の総てを見直しすべきです。

　とある芸人が、「コロナの影響で、今後しばらくは風俗に行けない。」と言うリスナーの悩み？に対して、「コロナ開けたら美人さんが（風俗）嬢をやります。・・・・だから今は我慢しましょう。今我慢して風俗に行くお金を貯めとき。その3カ月のために頑張って、今、歯を食いしばってふんばりましょう。」と言った事に対して、一部の識者から批判があり、ニッポン放送は27日に公式ホームページ上で「現在のコロナ禍に対する認識の不足による発言、また、女性の尊厳と職業への配慮に欠ける発言がございました。・・・不快に感じられた皆さま、関係の皆さまにおわび申し上げます」として謝罪したそうです。

　この芸人の発言の何処が悪いのかはハッキリしないのですが、「コロナ禍を十分認識しているから我慢をすべき」と言っているし「職業に貴賤は無い」とされていて「現実に風俗嬢は存在する」ことから、平時に於いて、どの職業にしても違法性が無い限り、営業する事も利用する事も「無問題」です。若し、この芸人発言が「尊厳」を傷つけたと主張するのなら、「風俗業」や「風俗嬢」には尊厳が無い事を放送局側が決めつけたと言え、現実に存在する「風俗嬢」を誹謗する事になります。若しかすると、「コロナ禍以前の風俗嬢は美人では無かった」とも解釈できるので、これが「女性の尊厳を傷つけた」と考えているのかもせれませんが、両者からの詳しい説明が無いので良くは判りません。

　また、この件に対して橋本女性活躍担当相は「政府として、女性が貧困によって、望まない仕事に従事することのないようにしたい。」と発言し、貧困でない女性に対しては望まない仕事に従事する事を容認するようです。そうすると、貧乏人は自分の望む仕事にしか従事できなくなり、就職先の幅が狭まります。恐らく、男女問わず多くの人は自分の望みとは違う職業に就いていると思います。当然、私も望んで今の職業に就いたわけではありません。

　嫌な仕事でも、誰かがしなくてはなりません。それが「国民の義務」と言えます。「武漢肺炎」の治療に携わる人も風俗嬢も、嫌だからと言って皆が従事する事を拒否したら、社会活動は停滞します。勿論、「業務が適法」であり、且つ「業種に尊卑は無い」ことを認める事が前提になります。

　「風営法」では、一定の規制をクリアすれば適法とされていて、その対象業種には、パチンコ店・特定遊興飲食店・デリヘル等があり、憲法でも「職業選択の自由と勤労の権利・義務」が定められています。「権利」とは好きな職業に就く権利、「義務」とは嫌な業務でも遂行しなければならない義務です。そこには「貧富・貴賤・尊卑」の区別は有りません。