テレビとうさん

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「アイヌ」 と 「シャモ」

2019年12月20日 | アイヌ
 「アイヌ人」には「アイヌ文字」が無い為、話は少し複雑になります。「アイヌ」とはアイヌ語で「人間」を意味する言葉ですが、もともとは「カムイ(神・自然)」に対する概念としての「人間」であり、所謂「アイヌ人」を意味するのでは無いとされていました。また、「アイヌ人」を厳密に「翻訳」すると「人間人」になり、意味が通じなくなるので、ここでは「アイヌ人」を単に「アイヌ」と書きます。

 実際には「アイヌの社会」では、「アイヌ」は良い人にだけ使われ、悪い人は「ウェンペ」です。 更に格下が有って、和人は「シャモ」と言われ、これは「隣人」と云う意味なのですが、厳密には「隣人」は「シサム」であり、その蔑称として「シャモ」が使われていたようです。アメリカ人が「ジャパニーズ」を「ジャップ」と言ったり、韓国人が「日本人」を「チョッパリ(豚足の双蹄)」と言うようなものです。

 昔、「シャモ」が「アイヌ」から3本の鮭を買う時に「先ず始め、1本、2本、3本、お仕舞。」と言って、「シャモ」が鮭2本を騙し取ったという話が広まりました。

 この話は、数十年前の私の記憶なので正確な事は忘れましたが、札幌の小学校の先生がPTAの会合(若しかすると父兄参観かも)でこの(ウソ)話しをして、この事が新聞に載り問題になった件です。その結果、アイヌ側から「アイヌが数を数えれないかのような作り話は止めるように。」とクレームがきて、先生が「作り話」である事を認め謝り、決着がついた話です。

 この話は、「シャモ」のずる賢さを広める為の「作り話」だったのですが、実際には和人とアイヌの商売の歴史が長く、このような事は有り得ないので、寧ろ「和人側」からのクレームがあるべきでしたが、「和人」は優しいので苦情が出ませんでした。逆に、「アイヌをバカにしている」と言って、アイヌ側から苦情が来ました。それは当然で、「アイヌ」と大陸との交易も盛んで「山丹交易」と呼ばれていて、寧ろ鎖国状態の和人よりも商才があったかも知れません。なにせ、「アイヌ」の負債を何故か「松前藩」が完済したくらいですから。

 この時の「アイヌ」は主に「樺太アイヌ」でしたが、現在は政府が一律に「アイヌ民族」としている為、これを区別する方法はありません。若し、区別すると「差別主義者」として糾弾されるかもしれません。

 これに似た話を「毛皮等の他の品」に変え、「和人によるアイヌに対する詐欺取引」として今でも信じている人がいるようです。これらは「従軍慰安婦」や「強制徴用工」の「ウソ話」と全く同じで、「ウソ報道」が過大に為される事で嘘が広がり、嘘である事がバレても報道機関は訂正記事を書かないか、書いても訂正記事欄が小さい為、なかなか「ウソ話」が消えずに、真実が広まりません。

 外部勢力の希望に応える為に、問題の無い所に問題を作り、国民の分断を謀るのが報道機関の使命だと信じているようです。



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