オメガねこ

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「アイヌ文化振興法」 と 「アイヌ新法」

2019年02月15日 | アイヌ

 平成9年に成立した「アイヌ文化振興法」の附帯決議では「アイヌの人々の『先住性』は、歴史的事実であり、この事実も含め、アイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発の推進に努めること。」とされていました。
今回の「アイヌ新法(案)」には「アイヌ民族は先住民族」と明記するようです。

 「アイヌの先住性」は「縄文人の先住性」を否定するものではなく「13世紀以降に入植した和人よりも先住性が有る」と云う意味では問題はありません。
しかし「アイヌ民族は先住民族」と書くと、国際基準では「先住民の居住地に全く別の民族が入り込む」ことを意味し、「アイヌも和人も縄文人の遺伝子を引き継いでいる。」と云う科学的事実を否定する事になります。

 憲法第14条第1項
すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 憲法第95条
一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。

 「アイヌ新法」は日本全国の「アイヌの人々」と「アイヌに関係する地方公共団体」が対象なので、「憲法第95条」には違反しませんが、「アイヌ民族は先住民族である」と明記すと、日本人が「先住民」と「非先住民」とに分けられ、区別されることになります。
 区別だけなら「男女の区別」や「親子の区別」などのように問題は有りませんが、「アイヌである事を理由に公金を支出する」事は、「アイヌ以外の人」を(逆)差別する事になり「すべて国民は・・・差別されない。」に違反します。

 「アイヌ民族に関する新法案」【基本理念】
・・・何人もアイヌに対して、アイヌであることを理由として差別すること、その他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。

 この条文からすると、「アイヌに対して、アイヌで無い事を理由に差別する」事は合法となります。これは矛盾しているように見えますが、「アイヌ」の定義が定かでない事に原因が有ります。
 つまり「アイヌ協会が認定したアイヌA」に対して、Aが「自分は日本人でありアイヌ民族ではない。」と主張した場合、Aを差別する事が可能になり、「アイヌ系日本人」の人権を侵害する事になります。
 また、「アイヌ協会が認定しなかったアイヌB」に対して、Bが「自分はアイヌであり、アイヌの権利を保障せよ。」と言っても、「アイヌ新法」の対象になるかどうかは定かではありません。

 明らかに「アイヌの血」を引く 砂澤 陣 氏の場合はさらに複雑です。
 「アイヌ民族」と云う「民族」は現在は存在しないと主張する「アイヌ系日本人」の砂澤氏が「アイヌ協会」の不正を批判した為、「アイヌ協会」から除名され、実質的に権利を侵害されています。しかしこれも、「アイヌ新法」では違法にはなりません。
 一定の要件を満たした人を「アイヌ協会」が「アイヌ」と認める事で、その人は「アイヌ」になります。その人が「アイヌの血」を引き継いでいる必要はなく、白人でも黒人でも、外国人でも関係ありません。

 政府は「アイヌ」の定義を確定していないので、「アイヌの血を引いて『アイヌ協会】がアイヌと認定した人。」以外では、

①アイヌの血を引く人。
②アイヌの血を引くが、本人はアイヌと思っていない人。
③アイヌの血を引かないが、自分自身は自分をアイヌと思っている人。
④アイヌの血を引かないが、「アイヌ協会」がアイヌと認定した人。
⑤その他。古来日本に住んでいたウィルタ、ニブフ、等のオホーツク・シベリア民族等とその混交アイヌ。「アイヌ(良い人)」に対する「ウェンペ(悪い人)」等。

などが考えられ、現在の所、④以外の「アイヌ認定」は不明です。

 また、元々憲法では差別を禁止しているのに、「アイヌ民族は先住民族」と明記する事自体が「アイヌと和人を差別」していると言えます。
 「アイヌ」も「和人」も縄文時代から一貫した「日本民族」なので「人種・民族の違い」はなく、「民俗」の違いがあるだけです。「民俗」の違いなら、日本各地に現存し地理的分類や宗教的分類など、切り口を変えれば日本には先住民が無数に存在すると言えます。

 日本には「日本民族」以外の「先住民族」の存在が科学的に確認できないので、「アイヌ民族は先住民族である」と書いて日本を分断する事は「憲法違反」であり、「米国のインディアン虐殺」や「オーストラリアのアボリジニ虐殺」と「日本国が同類であると云うウソ」が世界中に拡散される恐れがあります。

 アイヌと考えられる人々の歴史は現在から800年(~最大限1200年?)ほど遡れますが、北海道の和人の歴史は確実に1300年は遡れます。阿倍比羅夫は蝦夷を討って、後方羊蹄に至り、政所を置き郡領を任命して帰ったとの記述が日本書紀に書かれています。この時に蝦夷(えみし)や粛慎(みしはせ)を平定したと書かれています。勿論、蝦夷や粛慎も縄文人の子孫です。

 現行の「アイヌ文化振興法」は「アイヌ民俗」を保存する為の法律なので憲法には違反しませんが、「アイヌ」と「和人やその他の先住民」を切り分ける「アイヌ新法」は 憲法違反 です。

アイヌ新法の問題点

アイヌ政策の拡大に関する反対署名




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