オメガねこ

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「神話」 と 「憲法」 ⑥

2021年03月15日 | 法律
 憲法前文の後段には、

「・・・われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。・・・」

と、中段に続き「希望的観測」が書かれていますが、昂じて「他国に対する内政干渉」的な事が書かれています。それでも、単に「われわれは信じている」だけなので、他国からのクレームは無いと思います。

 実はこの内容は、大日本帝國が主催して大東亜会議で採択された「大東亜共同宣言」の「大東亜各国」を「われわれ」に変えればほゞ同じ内容になります。

 
大東亜共同宣言(現代語訳)

そもそも世界各国がそれぞれその所を得、互いに頼り合い助け合ってすべての国家がともに栄える喜びをともにすることは、世界平和確立の根本です。

しかし米英は、自国の繁栄のためには、他の国や民族を抑圧し、特に東アジアに対しては飽くなき侵略と搾取を行い、大東亜を隷属化する野望をむきだしにし、ついには大東亜の安定を根底から覆えそうとしました。大東亜戦争の原因はここにあります。

大東亜の各国は、互いに提携して大東亜戦争を戦い抜き、大東亜諸国を米英の手かせ足かせから解放し、その自存自衞を確保し、次の綱領にもとづいて大東亜を建設し、これによって世界の平和の確立に寄与することを期待しています。

大東亜各国は、
・協同して大東亜の安定を確保し、道義に基づく共存共栄の秩序を建設する。
・相互に自主独立を尊重し、互いに仲よく助け合って、大東亜の親睦を確立する。
・相互にその伝統を尊重し、各民族の創造性を伸ばし、大東亜の文化を高める。
・互恵のもとに緊密に提携し、その経済発展を図り、大東亜の繁栄を増進する。
・すべての国との交流を深め、人種差別を撤廃し、広く文化を交流し、すすんで資源を開放し、これによって世界の発展に貢献する。

 「大東亜各国」とは言っても、その時点で独立していたのは日本・中華民国(汪兆銘南京政府)・タイ・満州・フィリピン・ビルマで、インドはかろうじてチャンドラ・ボースが仮政府を島嶼部に維持していましたが、他の地域は白人の植民地でした。

 「神風」が吹いたのかどうかは判りませんが、日本の「敗戦後」にこの「大東亜共同宣言」の一部が実現し「大東亜諸国」が米英の手かせ足かせから解放されました。ところが、米英に代わって「汚れ仕事」を引き受ける「中くらいの国」が現れ、現在に至ります。この「汚れ仕事」の発注者は「DS」と呼ばれています。




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