いずれも英国のマスメディアから。
上はガーディアン、下はBBCのそれぞれタイトルから借用。
最近は見た目を気にする男性も眼鏡を使用せず、コンタクトレンズを使う人が多くなった
との認識だった。
女性はもともと見た目を気にするもの、だから眼鏡を使わない、当たり前と単純に考えていた。
テレビでも、日本であれ外国であれ、男性が原稿等を見る必要から眼鏡をかけるが、
やむを得ずの行動なので見られては不味いとでもいうふうに、そそくさと眼鏡をとる様子は
見慣れている。
最近では逆に、女性が敢えて眼鏡をかけたままというのを見るようになった。
眼鏡をファッションのツールとして使うもので、それはそれでステキである。
BBCの記事をみると、禁止の根拠が会社のポリシーなのか世間の常識の反映なのか
はっきりしていないという。どうやらテレビ番組で取り上げられたようである。
とはいうものの、女性だけをターゲットに眼鏡禁止を要求するのは、確かに男女差別ではある。
男性の場合は仕事は背広と決まっていた。だから、男性は背広かパジャマしかなかった。
後発組の女性の場合は、日常生活の中で、その場面場面で、それにふさわしい服装をしていた。
家庭が女性の場とみられてはいたが、家族のために家庭にいる場合と、家族のために外で出る場合
(学校にいく、買い物にいく、家族に同伴して公的な場に行く)は、それぞれに
相応しい服装があった。男性のように背広かパジャマかのような単純な二者択一ではなかった。
だから、新しい活動の場である職場に相応しい服装はとなると、それぞれの女性によって
つまりそれぞれの出身の家庭によって考え方が大きく異なっていた。
社会全体がカジュアル化し、また働き方も全く変わってきた。
地球温暖化問題などの社会問題に敏感になった。
ということで、男性の仕事服に対する意識も180度転換した。
形の上では、女性の対応の仕方に似てきた。
一方で、女性の社会進出が当たり前になったことから、女性自身の仕事服に関する考えも変わった。
キャリアを積むにつれ、女性の背広とでもいうべきスーツが定番的になった。
ただし、ここでいうスーツはこの写真にあるような黒いスーツではない。
色もデザインも素材もバラエティに富んでいる。それぞれの地位に相応しく。
職場というのは、そこで働くみんなのもの。個人の家庭ではない。
職場の規律は遵守する必要はある。
会社で働くものは、会社を背に背負っているようなもの。だから会社のイメージは尊重する
必要はある。また一般論として、他人様に不愉快な思いをさせないというようなマナーは
守るべきなどである。
それ以上に、女性だからといって杓子定規的に眼鏡禁止などはあってはならないと思う。
そういう場合には大いに戦うべきである。
そういう戦いぶりを見て、いかに私たちが過去の偏見にとらわれているか知ることになる。
社会を啓発してくれることになる。
それが社会をいい方向に変えてくれることになる。
また、一方で特に英米のメディアをみると、日本に対するステレオタイプな
偏見(富士山芸者のような)を嗅ぎつける感じがある。
偏見ほど扱い難いものはない。