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3000ドル自動車

2007-09-16 23:39:27 | ecology
 数日前の報道で、世界の大手自動車メーカーがこぞって3000ドル自動車を開発中という記事を見ました。この動きは、BRICSと称されるような新興市場への自動車の普及拡大を狙っていることは疑う余地がありません。今までは所得水準が低くて自動車市場の蚊帳の外にあった新興市場に、このような低価格車が投入されることは、非常に急激かつ大規模な普及が起こる可能性があるでしょう。
 
 しかし、「普及」というと良いことのように聞こえますが、その裏には急激なエネルギー消費拡大と環境問題の懸念があります。地球上で何億人もの、これまでは自動車を使わずに移動してきた人々や、自動車がないためあまり移動しなかった人々が、安価な自動車を手にすることによって移動の自由を一気に拡大し、そのために移動に消費するエネルギーが爆発的に増大するでしょう。自動車メーカー各社は省燃費へ向けた技術開発に積極的ですが、3000ドルといった最低価格車にそのような先進的な省エネルギー技術が十分に活かされるでしょうか? 自動車メーカーには節度ある販売戦略を期待しますが、それだけでは不十分でしょう。やはり行政のレベルで、安く販売される分、環境負荷を抑制するための適切な負担を利用者に求めるような税制などが必要でしょう。しかし、新興市場の多くは、そのような行政や社会秩序の整備も発展途上である場合も多いのではと懸念されます。

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