平和台駅を出て、今回初めて少しは観光らしいことをしようと歩き出します。
来る前に、流山線と流山の街について調べてみましたが、残念ながら観光面で見ると、流山というところはそれほど資源に恵まれているとは言えないようで、ここまでずっと流山線に集中して歩いて来れたのですね。
さっきは「小金城趾駅」があったので、当然小金城趾があるはずなのですが、これは石碑がひとつ残っているだけとのこと。
歴史ブームに乗れず、お城にも元々それほど興味のないワタクシ、これはもうアッサリと通過することにしてしまったのでした。
で、そんな中では、この平和台駅の周囲が、いちばん見ごたえありそうに思えたのです。
まぁ、どっちみち今回は流山線のためだけにここまで来ましたので、観光はあくまでオマケですから、気楽に行ってみましょう。
で、平和台から徒歩。
観光なんていったって、どうせたいしたことはできないのですが、ワタクシってのは、最近鳥居ファンになったのでした。
そうでしたそうでした。神社出しなさいよ! 神社くらいあるんでしょ!
・・・ってことで、まずは赤城神社を目指します。
思ったのですが、こういう、あまり観光を思いつかない街に来た場合、とりあえず鳥居を見に行くってのは、なかなかいい目標ですよ。
本当に、神社くらいならどこにだってあるものです。
さすが八百万の神の国ですね。
さらに、こういう地方の街に来ますと、時々、普通の家に鳥居がありますよね。
この時も、神社を探して歩き回る間に2つばかり、ごく普通のお家の敷地にステキな鳥居があるのを見ました。
さて、赤城神社。
いきなり巨大しめ縄のド迫力に圧倒されますが、これがこの神社の名物。
大しめ縄行事は、流山市指定無形民俗文化財にもなっていまして、毎年の神社の祭礼に先立って10月10日辺りの土日にこの巨大なしめ縄を作って、櫓に取り付けるのだそうです。
今年は10月11日に行事があったようで、その様子がコチラのページに詳しく載っていますので、ぜひ見てみてください。
しめ縄、出来たばっかりなんですね。
そして、大きなしめ縄を櫓に取り付けるところは見てみたかったですね・・・。
来年は見に来ましょうかね・・・?
ちなみに赤城神社の「赤城」は、群馬県の、あの赤城山の赤城です。
その昔、この地に赤城山の土が流れ着いたという伝説があり、それが「流山」の地名の由来にもなっているそうです。
まぁ、流れ着いたのは、土じゃなくてお札だったという説もあるそうなのですが、ここはぜひ土だったということにしてもらいたい。
いや、それどころか、むしろ「群馬県から山が流れてきた」と大げさに勘違いをしたいところです。
その方が、想像力を刺激するじゃないですか。
ま、後でまた書きますが、その昔この地は洪水に見舞われたこともあったそうですので、もしかしたら本当に山がそのままドーンと流れてきた、なんてこともあったかもしれませんよね。
鳥居と2本の木も立派ですね。
木は「むくろじ」の木だそうで、秋になると黒くて丸い実が落ちるそうです。
昔はこの実を、男の子はビー玉みたいにして、女の子は羽根つきをして遊んだのだそうです。
・・・というような知識を、ワタクシは木の横に立っていた説明書きから知ったのですが、その説明文のシメにワタクシは感動しましたね。
「実が地面に落ちていたら、どうかお持ち帰りください」
って書いてあったのです!
昔ってこうでしたよね。
昔の日本には、親切な人がたくさんいて、こういう温かい空気に包まれてましたよね。
思わず見回しましたが、実は落ちてませんでした・・・。
さて、続きましては、「一茶双樹記念館」にお邪魔しましたよ。
「我ときて 遊べや 親のない雀」「痩せ蛙 負けるな一茶 これにあり」などの俳句で有名な小林一茶は、この流山によく旅に来ていたそうですね。
この地で醸造業を営んでいた友人、この人の雅号が「双樹」ですが、その方と仲がよかったようです。
この日は、たまたま記念館が無料開放されてまして、無料が大好きなワタクシ、早速中に入ってみますと、枯山水のお庭の隅に句碑がありました。
「夕月や 流れ残りの きりぎりす」
文化元年(1804)9月2日の作だそうですが、これが先程言いました洪水のあった年だそうで、この日の夕方になってやっと洪水が収まってみますと、空には月がうっすらとかかっている。
どこかの物陰で、難を逃れたらしいきりぎりすが鳴き始めた、という、実にスケールの大きな句。
大洪水があった後なのに、自然はいつもと変わらない姿であって、やはり人間が敵う相手ではないのだ、という感慨が感じられますね。
また、洪水がやっと収まって、まず鳴き始めたのがきりぎりすだってのが、実にいいキャスティングじゃないですか。
きりぎりすって虫には、やはりこういう、どこか空っとぼけた役どころがピッタリ来るのですね。
しまった、「キリギリス人生」を着てくればよかったなぁ・・・。
句会などが行われる「一茶庵」の様子。
低く切られた「にじり口」みたいな入り口から、お庭の様子が見えるのがとてもいいと思いまして、撮影。
一茶双樹記念館を出て、しばらく行きますと、寺田稲荷神社が。
道路脇の空き地みたいなところだけの狭い神社ですが、木が立派でしたので、これまた鳥居狩りのついでに。
おお、こうして写真で振り返ってみますと、意外とちゃんと観光してるみたいに見えますね!
<つづく>
来る前に、流山線と流山の街について調べてみましたが、残念ながら観光面で見ると、流山というところはそれほど資源に恵まれているとは言えないようで、ここまでずっと流山線に集中して歩いて来れたのですね。
さっきは「小金城趾駅」があったので、当然小金城趾があるはずなのですが、これは石碑がひとつ残っているだけとのこと。
歴史ブームに乗れず、お城にも元々それほど興味のないワタクシ、これはもうアッサリと通過することにしてしまったのでした。
で、そんな中では、この平和台駅の周囲が、いちばん見ごたえありそうに思えたのです。
まぁ、どっちみち今回は流山線のためだけにここまで来ましたので、観光はあくまでオマケですから、気楽に行ってみましょう。
で、平和台から徒歩。
観光なんていったって、どうせたいしたことはできないのですが、ワタクシってのは、最近鳥居ファンになったのでした。
そうでしたそうでした。神社出しなさいよ! 神社くらいあるんでしょ!
・・・ってことで、まずは赤城神社を目指します。
思ったのですが、こういう、あまり観光を思いつかない街に来た場合、とりあえず鳥居を見に行くってのは、なかなかいい目標ですよ。
本当に、神社くらいならどこにだってあるものです。
さすが八百万の神の国ですね。
さらに、こういう地方の街に来ますと、時々、普通の家に鳥居がありますよね。
この時も、神社を探して歩き回る間に2つばかり、ごく普通のお家の敷地にステキな鳥居があるのを見ました。
さて、赤城神社。
いきなり巨大しめ縄のド迫力に圧倒されますが、これがこの神社の名物。
大しめ縄行事は、流山市指定無形民俗文化財にもなっていまして、毎年の神社の祭礼に先立って10月10日辺りの土日にこの巨大なしめ縄を作って、櫓に取り付けるのだそうです。
今年は10月11日に行事があったようで、その様子がコチラのページに詳しく載っていますので、ぜひ見てみてください。
しめ縄、出来たばっかりなんですね。
そして、大きなしめ縄を櫓に取り付けるところは見てみたかったですね・・・。
来年は見に来ましょうかね・・・?
ちなみに赤城神社の「赤城」は、群馬県の、あの赤城山の赤城です。
その昔、この地に赤城山の土が流れ着いたという伝説があり、それが「流山」の地名の由来にもなっているそうです。
まぁ、流れ着いたのは、土じゃなくてお札だったという説もあるそうなのですが、ここはぜひ土だったということにしてもらいたい。
いや、それどころか、むしろ「群馬県から山が流れてきた」と大げさに勘違いをしたいところです。
その方が、想像力を刺激するじゃないですか。
ま、後でまた書きますが、その昔この地は洪水に見舞われたこともあったそうですので、もしかしたら本当に山がそのままドーンと流れてきた、なんてこともあったかもしれませんよね。
鳥居と2本の木も立派ですね。
木は「むくろじ」の木だそうで、秋になると黒くて丸い実が落ちるそうです。
昔はこの実を、男の子はビー玉みたいにして、女の子は羽根つきをして遊んだのだそうです。
・・・というような知識を、ワタクシは木の横に立っていた説明書きから知ったのですが、その説明文のシメにワタクシは感動しましたね。
「実が地面に落ちていたら、どうかお持ち帰りください」
って書いてあったのです!
昔ってこうでしたよね。
昔の日本には、親切な人がたくさんいて、こういう温かい空気に包まれてましたよね。
思わず見回しましたが、実は落ちてませんでした・・・。
さて、続きましては、「一茶双樹記念館」にお邪魔しましたよ。
「我ときて 遊べや 親のない雀」「痩せ蛙 負けるな一茶 これにあり」などの俳句で有名な小林一茶は、この流山によく旅に来ていたそうですね。
この地で醸造業を営んでいた友人、この人の雅号が「双樹」ですが、その方と仲がよかったようです。
この日は、たまたま記念館が無料開放されてまして、無料が大好きなワタクシ、早速中に入ってみますと、枯山水のお庭の隅に句碑がありました。
「夕月や 流れ残りの きりぎりす」
文化元年(1804)9月2日の作だそうですが、これが先程言いました洪水のあった年だそうで、この日の夕方になってやっと洪水が収まってみますと、空には月がうっすらとかかっている。
どこかの物陰で、難を逃れたらしいきりぎりすが鳴き始めた、という、実にスケールの大きな句。
大洪水があった後なのに、自然はいつもと変わらない姿であって、やはり人間が敵う相手ではないのだ、という感慨が感じられますね。
また、洪水がやっと収まって、まず鳴き始めたのがきりぎりすだってのが、実にいいキャスティングじゃないですか。
きりぎりすって虫には、やはりこういう、どこか空っとぼけた役どころがピッタリ来るのですね。
しまった、「キリギリス人生」を着てくればよかったなぁ・・・。
句会などが行われる「一茶庵」の様子。
低く切られた「にじり口」みたいな入り口から、お庭の様子が見えるのがとてもいいと思いまして、撮影。
一茶双樹記念館を出て、しばらく行きますと、寺田稲荷神社が。
道路脇の空き地みたいなところだけの狭い神社ですが、木が立派でしたので、これまた鳥居狩りのついでに。
おお、こうして写真で振り返ってみますと、意外とちゃんと観光してるみたいに見えますね!
<つづく>