吉田ナゴヤ堂本舗・店主の日記

まぬけTシャツ一本勝負!「吉田ナゴヤ堂本舗」店主がTシャツを作る! 売る! 売れない!

ぐるりネバダ一周 10

2014-10-11 22:54:57 | 日記
さて、ここまでこのクソ長い旅行記をお読みいただいてるありがたい男性のみなさん!

本日は耳寄りなお知らせがございます!

ここまで全く色気のないワタクシの旅ではありましたが、なんと今回、金髪全裸美女が登場しますよ!

しかも、屋外でその方に会ったワタクシは、ひるまずにそのお方の美しいお身体に手を触れております!

やったあ! こんなつまんない旅行記を読んでてよかったね!

ご期待ください!

なお、ここまでこのクソ長い旅行記をお読みいただいてるありがたい女性のみなさん!

まぁ、そんな嫌そうな顔をなさらないで!

ま、ま、ま、男の一人旅ってことになりますと、そういうことも、そりゃ、ありますって!

今回だけはご勘弁ください! でへへへへ・・・。



で、さあ、雨の中、またしても松田さんを転がしまして、ビーティの街から少し西へ進むのです。

ライオライト(Rhyolite)という街は、これはもう、今日見てきたゴールドフィールドやビーティも真っ青の、ガチのゴーストタウン。



この写真1枚で充分でしょう。

こんな、説明つきの建物の残骸がいくつか残っているだけの街でして、今はもう誰も住んでいないのです。

そして、こんな街のすぐそばにあるのが「ゴールドウェル・オープンエア・ミュージアム」

さまざまなアートワークが、野ざらし雨ざらしで、雑然と並べてあるという、なんだかそそられる場所なのです。

ぜひ、アートワークさん達と写真を撮りたい! ・・・のですが、雨・・・。

まぁ、それでも、とにかく行ってみなきゃ始まりませんもんね。

結局、雨は止んでくれず、時々は強く降ったり、雷が鳴ったりしたので、長い時間を費やすハメになりましたが、何とか写真や動画を撮って遊ぶことはできました!



これが、ここゴールドウェルの象徴とも言える、いちばん有名な作品で、その名も「最後の晩餐」!

あとの動画でね、ワタクシ、一所懸命彼らと遊ばせてもらいましたけど、こんなもんね、彼らと同じ白い毛布を被らないとおもしろくないんですよ!

ここの事務所は、白い毛布を貸し出すサービスを絶対やるべきです!

10ドルくらいなら余裕で払いますって!



はーい! 男性諸氏、お待たせしました!

金髪全裸美女の登場ですよ! しかも巨乳!

ワタクシが彼女の美しいボディに触れるシーンは、動画にて!



「最後の晩餐」から仲間はずれになっちゃった彼は「ゴーストライダー」という名前。

どことなく彼が不安そうに見えたワタクシは、このポーズとなりました。


毛「この自転車、大丈夫かなあ?」

ワ「心配すんなって! タイヤの空気もバッチリだよ!」


指2本でタイヤを挟んでいるワタクシの細かい仕事を、誰か評価して! お願い!



タップリ時間を過ごしてしまった後は、ビーティの街に戻って、そこからまた95号線を南下!

今日は、何としてもネバダ一周を完結させるのです!

目指せ、ラスベガス!



途中寄ったアマゴサ・バレー(Amargosa Valley)というところには、もはや懐かしい気持ちすらする、久々のエリア51ネタが!

まぁ、モチロン、普通におみやげ屋さんでしたけど。

・・・いや、そんなの見てないで、ラスベガス目指せよ、と松田さんに戻りましたが、



広い駐車場に、こんなステキな看板を見つけて、あわててまた写真!

「仕事中」Tシャツなのが妙におかしいですね。

ニタニタ笑いのワタクシに何が見えているのかはヒ・ミ・ツ!



・・・いや、いいから! ラスベガスを目指せって!

ネバダ一周、感動のゴールなんだぞ!

95号線に戻って、ひたすら進みます。

広い砂漠をひた走る一本道に、ひとつまたひとつとラスベガスのカジノホテルなどの広告看板が現れ始めます。

気の早い大規模ホテルがポツンポツンと現れて、一気に建物の高さがグンと高くなったと思ったら!



・・・ついに! ついに、ラスベガスに到着! 戻って来ました!

翼よ、あれがベガスの灯だ!



・・・まぁ、松田さんは乗用車ですので、翼はどこにもないんですけど!

ラスベガスは、まだ明るいので、どこにも灯はともってないんですけど!

何より、どこからがラスベガスなのか、イマイチはっきりしなかったんですけど!



・・・そして、こういう感動的なシーンを、やはりワタクシ、動画に残したいと思っていたんですが!

実際カメラも回したはずなんですが!

帰ってから見てみますと、いくら探してもこのシーンの動画が出てこないのですよ!

なんだい、こんな大事なシーンで、録画ボタンをキッチリ押せてなかったってかい!?

・・・もう、自分にガッカリだよ・・・。



ラスベガスのダウンタウンあたりにたどり着いたワタクシ。

旅の最初にラスベガスに着いた時は、街の南の方の空港近辺をウロウロしただけでしたので、今回ダウンタウンには来ていなかったのです。

今日はダウンタウン中心に攻めてみたい!

そして、これも初めてで、しかし、とても楽しみにしていたお店に、まずはやって来ました。



「ロスト・ベガス・アンティークス」です!

どういうお店だか、実は全然情報がないのですが、Googleストリートビューでこの外観をひと目見ただけで「絶対行く!」と叫んでしまいました。

こんなん、楽しいに決まってますやん!

ドキドキしながらお店に入りますと、思った通り、広い店内はありとあらゆるラスベガス、そしてアメリカに関するものでビッシリでした!

店の奥のカウンターの中に、いかにもボスって感じの山のように身体の大きなヒゲ男。

そして、陽気なラテンっぽい口ヒゲの男が営業担当のようです。

しばらく見て回っていると、ラテンさんがやって来て、ものすごいマシンガントークが幕を開けました。


ラ「やあやあ! おれはトミーだぜ! 『ロスト・ベガス・アンティークス』にようこそ! どこから来たんだい? そうかい東京かい! アメリカをエンジョイしてるかい? それからそれから・・・」


途中からは何を言ってるのかサッパリでしたが、この旅のそこかしこでいろんな人としゃべろうとして、彼らの英語が理解できず、こっちからしゃべり出しても、


「Ah!?」


って聞き返されたりして、どんどん英語に対する気持ちが塞ぎ込んでいたワタクシには、ひたすらに明るいトミーのおしゃべりが救いとなったのでした。

それに、何を言ってるのか解らなくても、トミーが何を言いたいかはよく解るのです。

最初、お店全般を紹介してくれたトミーは、


ト「どんなものが好きなんだい? このトミーに聞かせてくれ! 何だって出してやるさ!」


と頼もしいことを言い出しました。


ワ「モーテルやレストランの看板! ネオンサイン! ルート66に関するもの!」


普段、自分の好きなものについて話すのには、異常に照れがあるワタクシが、珍しくハッキリと欲しいものを断言できました。

モチロン、すぐに


ト「任せとけ! こっちがルート66のコーナーだぜ! それにこっちが古いラスベガスの写真だ。モーテルやホテルの看板が腐るほどあるぜ!」


と、さらにディープな店内探索が始まりました。

写真のコーナーを、丹念に1枚1枚見て、例えばこれなんかを



ワ「とてもビューティフルだね。これをもらうよ」


なんてやってると、トミーはポルノスターのヌードの写真をこっちに投げて、


ト「アッハーッハーッ!」


と大きな声で笑うのでした。ワタクシも


ワ「あー。それもビューティフルだけど、今日はやめとくよ」


ぐらいは何とか言えて、よかったよかった。



なおも長い時間をかけて、探索するワタクシでしたが、急に雷に打たれたように、痺れて動けなくなりました。



額に入ったこのポスターを見つけてしまったのです。

お店の名前「ロスト・ベガス」があしらわれたラスベガス看板に、今はもうなくなってしまった名門ホテル、その看板やネオンサイン・・・。

フランク・シナトラ、サミー・デイビスJr.、エラ・フィッツジェラルド、ファッツ・ドミノ・・・かつての時代を彩ったエンターテインメントのビッグネーム達・・・。


ト「そいつが気に入ったかい?」

ワ「とてもいいです! これがほしい!」

ト「そいつはね、彼が作ったのさ」


トミーがカウンターを指さすと、山のように大きなヒゲのボスが、こっちを見ていました。


ワ「ビューティフル! とてもビューティフルです!」


ボスにそう言うと、トミーが、


ト「彼がアンタの作ったものを『ビューティフル』だってさ!」


と言って、ボスはとてもうれしそうにはにかんだのでした。



このお店が、どうして「ロスト・ベガス・アンティークス」というのか、わかりました。

このポスターに描かれている美しいものは、すべて現在のベガスが失ってしまったものなのですね。

このポスターをデザインしたボスは、そういう美しいものを残したい、という気持ちだったのでしょう。

そして、自分がそういう過去の、美しかったベガスをとても愛していたということを、誰かに伝えたかったのでしょう。

ワタクシは、ここに描かれている過去のベガスを知らなかったのですが、このお店のおかげで、それがこんなにも美しいものだったと知ることができたのでした。



ボスが


ボ「額がない方が安く買ってもらえるよ」


と言い、トミーが


ト「ジェントリー、ジェントリー(やさしーく、やさしーく)」


と巻いてくれたポスターを大事に持って、ワタクシは「ロスト・ベガス・アンティークス」を後にしたのでした。

次にラスベガスに来ることがあれば、ワタクシはどんなカジノホテルよりも、このお店を楽しみにすると思います。


<つづく>

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