前回いろんな人の気質がわかったこのゲームは、同時に演技についても深く考えさせてくれます。
たとえば、毎回ではないですが、最初に「1」と言う人が特定されるときがあります。
あるいは誰かが数字を言ったあとすぐに言おうとする人など性格がよく出ます。特に即興の芝居をするときに、数字を言いたがる人は、アクション一辺倒になってしまいがちかもしれません。
でも、お芝居はアクションとリアクションで成立するもの。誰かが数字を言おうとしているときは自分が引く必要もあります。
とはいえ、これが、なんというか、善悪にならないようにはしたいと思います。
なぜなら、数字を言う人が誰もいなくても、つまりみんなが遠慮し合っていても、このゲームは成立しないからです。
それで、ワークショップの時間にもよりますが、基本的に参加人数×2+1、そして参加人数×3+2など複数ルールでやってみます。
どういうことかというと、たとえば7人いる場合はまず、15を数えてもらいます。つまり一人必ず、2回は数字を言ってください、といいます。
これは観察力や場に起こった出来事を記憶する力が必要になります。
そして、14を言う人はそれまでで一番楽ですが、そのあと、15を誰が言うのか、これがドラマティックになるわけです。
同様に、23まで数えてもらうときは、みんな三回は数を数えて、そして二回言うので、たとえ21の直後に22を言っても、23を誰が言うのか、本当に緊張感の走る一瞬となります。
あ、もちろん連続して数を言うのはなしです。
そして、大体2グループ作れるぐらいのときは必ず、こういうお芝居を上演していると思ってやってみてください、と言います。
まあいつも最後まで出来ないんじゃないか、って思いますが、意外とできちゃったりするもんなんですね。奇跡です。
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