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Creating Drama Factory その4

Creating Drama Factory その4

さて、最終回となります。

実はこの部分で私のワークショップは悩み中です。

今期、高校のワークショップはどちらのクラスも台本ではなく、即興で紡ぐこのスタイルを選択しました。

しかし、創造的であれ、と彼らに押しつけるわけにもいかず、テレビや学園祭演劇に慣れている彼ら、そして運動会や勉強でも言われたことをただやることに慣れている彼らにとって、

この方法論は本当に挑戦なようです。

運動会では、「はい、こう言われたら、右を向いてこう言ってくださいね」、という感じで開会式がされています。

それが悪いとは言いません。しかしそれをこのワークショップでやると場が死にます。

ぼくはこういう動きがしたいから、君はこう言う動きをしてね、とかこう言ってねと打ち合わせてしまうと、それはやらせです。

振り付けです。

もちろん踊りでも素晴らしいものは振りつけられていながらダンサーの個性がにじみ出て、創造性、即興性がわき出るようなものがあります。

それを言っているのではなく、聖書に書かれているように「おのおの自分の益ではなく、他の人の益を求めていきなさい」」ということでなくてはならないということです。

相手に動いてもらいたいのであれば、まず自分が動く。相手に変わってもらいたいのであれば自分が変わる。


演技とは、本当の人間同士のコミュニケーションそのものです。そしてそれを紡ぎだそうとする行為=演出 とは他動詞そのものです。

人が、ひと(他人)と出会い、その人にとっては自分も他者である、ということを知ること。

そして、その違いが埋めがたいものであり、かつ人生でもっともエキサイティングで自分を成長させてくれる活動であること。

それを知ることが演劇という行為なのだと思います。
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