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う:ウルトラセブンとメトロン星人

う:ウルトラセブン

なんだかカタカナが続きます。次回ぐらいはひらがなにしようかな。

さて、ウルトラセブンに出てくるメトロン星人の話をしたいと思います。

これは実相寺 昭雄監督が演出を担当した有名な回ですが、メトロン星人とウルトラセブンがちゃぶ台を囲んで向かい合って座り、胡坐をかいて話をする、というあまりにも有名なシーンがあります。

これは実は予算が足りない苦肉の策でこのようになったということを聞いたことがありますが、実にすばらしいクリエイティビティーです。

しかも話のディテールもよくて、メトロン星人は地球を侵略するのに「人類同士の信頼を奪えばいい」と、タバコに人間の脳を狂わせる物質を混ぜるのです。

当時のタバコがどんなものかについての意図せぬメタファー(ニコチンの)になっていますし、それだけの喫煙人口が当時日本にいた、ということも示しています。

さて、今年も舞台芸術の発表時期がやってきました。今年はあえて即興劇として台本のない芝居を行います。

1学期の最初の授業で、台本にするのか即興劇を完全創作するのか、選ばせました。

台本が出てこなかったので必然的にこのCreatingDramaFactoryという手法で作ることになりました。

1学期はとにかく即興劇を作る練習をとにかく重ねました。二学期は場所、登場人物、出はけ順と徐々に創っていき、停滞期もあったもののなんとか作り上げました。

そして3学期、なんと二回しか授業はありません。そもそも普通の劇団の稽古時間の4分の1ぐらいしか授業時間はありません。

そんな中、彼らの創造性と瞬発力にかけたのです。足りない時間の中で最善の策を練り、それを果しました。

おそらく本番中は僕はずっと腹いたでしょう。これほど心配する本番もありません。

そして、それは彼らも同じだと思います。

でもこれぐらい緊張して、これぐらい追いつめられて、それを爆発させる舞台作品を生み出すっていうのは、本当に人生の中で貴重です。

これが彼らの高校生活最後の授業になるようです。

とても素敵なことです。ぜひともウルトラC(あ、今はEかな?)を出してもらいたいと思います。
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