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え:絵にかいたモチ


さて、ついにカタカナ卒業です。

しかし、長かった。新連載から4つ目にしてやっと日本語。

さて、絵にかいたモチとは、実現できない理想をいいますが、多くの人は演劇作品を創作するときに普通、台本をそっくりそのまま舞台化していくことを思い浮かべるのではないでしょうか。

劇作家の脳内にある理想像をそのまま舞台上へと移動させる。

あるいは、演出家の脳内劇場にある作品をそのまま観客の脳内へと移動させる。

これは間違いです。なぜなら私たちは全く違うから。同じようには生きてこなかったし、同じようには感じません。

ですから、舞台作品とは観客の脳内にあるものこそが本物です。

演劇に高校二年生たちを入門させるにあたって、それが一番伝えたかったことです。

いろんな人たちの思いや考えが詰まって、煮詰まって、変化して観客に届くのです。

演劇入門の授業として、一年間の集大成となる作品を生徒たちが日夜(もとい週二回二時間ですが。。。)創っています。

そうです、今年は台本を用いず、生徒が完全オリジナル創作するのです。

私は本当にアドバイス程度で、いわゆる「三一致の原則」だけをルールにしています。

あと、もう一つだけ指定があるのですが、それ以外はすべてオリジナルです。


なかなか生徒の想像力というのはすごい反面、創造性を自由に発揮できていない、なにかしら制限というか枠がある気がします。

それはこの絵にかいたモチを信じてしまっているからではないでしょうか、「正解がある」という。

かれらの才気煥発する作品が見られることを信じています。
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