また実験的な、といわれそうですが、4人で演ずる二人芝居。
是非ご高覧ください。
また、演出家の眼ですが、金曜連載に諸事情により変更いたします。
今後ともご愛読ください。
なお、今週分はこの記事にて変えさせていただき、来週から連載再開となります。
●演劇ユニットYOU企画2012年度春公演
「橋の上の男」
作:ギイ・フォワシイ 訳:山本邦彦
演出:松浦友
出演:パーカーズ(木原アルミ・山谷一也) 氏田敦 山本周
●公演概要
フランスの劇作家ギイ・フォワシイによる失業と自殺をテーマにしたブラックユーモアの傑作。
橋の上には自殺志願の男。彼の望みは名誉ある死。
そこへ現れるカメラマン。決定的シーンを撮らせてくれという・・。
昨年3月のリーディング公演を経て、パントマイムのパーカーズやYOU企画の看板俳優山本周、そして昨年に引き続きベテラン氏田敦を起用しての実験的かつウェルメイドな作品です。
●日程 2010年6月23日(土)15時30分
24日(日)15時30分
28日(水)15時30分
29日(木)15時30分
*各回20名限定
上演予定時間(70分)<開場は開演の30分前>
●料金:2800円*1ドリンク制
○チケット予約・問合せ:YOU-PROJECT事務局
tel:090-1713-3764 Eメール:tic@you-project.com
<予約開始日:5月11日>
●会場:Cocktail Bar NAGISA CLUB [カクテルバー]
●会場地図・住所:京都府京都市中京区河原町通三条二筋目下ル東入大黒町71 ワールド会館B1F 焼肉「やる気」向かい
■物語
橋の上には自殺志願の男。彼の望みは名誉ある死。
そこへ現れるカメラマン。決定的シーンを撮らせてくれという・・。
現代社会にはびこる諦念と生活苦。
マスコミやインテリのロジック(論理)を鋭く刺すユーモア。
人生の悲喜こもごもがきちんと描かれています。
■ギィ・フォワシイ:1932年北アフリカダカール生まれ。
代表作に1965年、『事件』(L'Evenement) *アンドレ=ルイ・ペリネッティ演出
1971年、『相寄る魂』(COEUR A DEUX) *ジャン=ピエール・ミケル演出、など。
彼の作品に登場する人物は、大抵、ごくありふれた一般の市民たちであるが、抑圧された
その心の奥にひそむ狂気を、独自のユーモアで描くところにフォワシイの魅力がある。
■パーカーズ
木原アルミと山谷一也(金谷暢雄門下生)によるマイムパフォーマンスユニット。07年3月に結成。軽快なコメディーマイムや独特の『カブリモノ』の衣装を着たパフォーマンス作品からパントマイムワークショップまで幅広い活動をしている。
■演出より
この作品の中でもっとも取り上げたい、と思ったのは失業でした。
仕事というのは本来、もっと喜びを生み出せるものなのに。
現代では、生きていくための、お金を稼ぐためのものになってしまっています。
あるとき、日雇いの1日バイトで配送の工場に行きました。
同じ年代の人や自分より年上の人たちが多数働いていることにも驚きましたが、何よりもその人たちの眼が、死んでいたのです。
空ろで、疲れていて、何よりもコミュニケーションを取ったり、喜びを感じたりすることに不得手なように感じました。
今回、演出家として重きを置くのは、大道芸としての演劇です。
何の装置も用いず、何の照明や音響も用いず、ただ四人の芸のみで物語を、芝居を進行していく。
そう、台本は二人芝居なのに、四人も俳優が居るところに今回の企画の面白さはあります。
時には観客を巻き込み、観客に向かって語りかけながら、仮想橋の上で大道芸を披露するかのように二人の男の物語を語っていく。
終わったときに「あー、楽しかった。でも何か考えさせられた・・・」と思っていただければ幸いです。
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