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Re-Set by yoshioka ko

■徐々にベールを脱いでいく話⑭

9月30日(木)乗船8日目。曇り。

 曇りが続いている。波が荒い。明け方からうねりが高く、これまでになく大きな揺れを感じる。

 7時起床。朝食を初めて写真に撮った。ミルクとケロッグ。いつものスクランブルエッグとベーコン、トマト、それにトースト。(写真参照)

 8時過ぎにキャプテンと話をする。彼によると、島近辺への到着は、今晩の8時から9時ごろ。上陸は明朝8時過ぎ。島からの出迎えがないと下船できないので、島の人たち次第だと笑う。

 逆風なのか船は大揺れだが、天候は回復に向かっている、だから波の収まるのではないかともいう。島までまるまる7日間かかったことになる。

 シャワーを浴びる。お湯が出る1~2分の間に洗髪までを済ませなければならない。知恵がいる。

 11時半の昼食後、打ち合わせ。夜の上陸はないとは思ったが、万が一のことの考え、その場合の撮影の段取りなどを話し合う。

 午後4時半。海面に立ちこめる雲の間から台形をした島影がうっすらと見えてきた。意外と大きな島だ。出発前に日本で見ていた島の写真は、島の真ん中あたりに富士山のような尖った頂上があったはずだが、それは上空を覆う雲で隠れているのだろうと想像する。その山は2000メートルを超す。残念ながら姿を認めることはかなわなかった。

 7日間かけてようやく見えた島影だ。やはり感動的だ。そしてやはり絶海の孤島にふさわしい。
 
 島まではあと30マイルほど。時間にして3時間半から4時間。風も強く、うねりもあり、そのせいか船のスピードも落ちているようだ。

 5時半に夕食。その後再びデッキに出て島影の撮影。うっすらと見えていた島影だったが、夕方が深まるにつれ、島は雲の中に消え入っていく。そしてとっぷりと日が暮れた。
 暗闇の中に、島の右側から明かりが見えてきた。人々が住む街の明かりに違いない。
 
 島上陸はやはり風と時間が遅いこともあって明日朝とのこと。今晩は船でさらに一泊となった。

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