《以下引用》
「パキスタンのムシャラフ大統領は、シンガポール紙ストレーツ・タイムズのインタビューに対し、2月18日に延期された総選挙後に多数派野党が誕生し、大統領弾劾の姿勢を見せた場合、辞任する考えを明らかにした。11日付同紙が伝えた」(『毎日新聞』1月12日)《引用ここまで》
勿論前提には、ブット暗殺が影を落としている。そういう中での発言、すっかり弱気になった大統領、と読むか、それとも来月18日の投票で政権維持が危うくなりそうな状況に活を入れようとしたのか、あるいは自分の政権はここまで、と腹をくくったのか。
無難な考えは活を入れた、ということだろう。ブット暗殺は、結果的には原理主義への反感といった方向には向かわず、むしろ政権が関わったのではないか、という疑惑を浮上させた。そしていまやPPP対PML-Qの戦いだ。ここで勝たねば権力の座から滑り落ちるぞ、それがどういうことか、十分わかっておるな、という心境が言わしめた言葉。
もうひとつは、実際にほとほと弱ったということだろう。2001年9月の「911」以降、親米路線に舵を切ったときから反ムシャラフの声は国内では高まる一方だった。それをなんとか抑えては来たが、限界か、という感じなのか。
ともあれ大統領自身がこんな発言を外国紙のインタビューで答えるとはちょっと意外なことだ。
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