それでも、テレビで番組を作りたい、とか、ドキュメンタリーが好きで好きで仕方ない、という若いディレクターを見ていると、がんばってみたくなる。民放の危機だとか、どこどこが危ない、とか巷ではいろんな噂が出回っているけれども、それは局をも含めて、作り手の努力が実っていないのではないか、と思っている。
番組よっては、もちろん100万、200万しかない番組もあれば、今日、私は、800万の番組と、2500万ほどの予算を使ってもいい、という番組二つの企画書と予算書を作り終えた。いずれも純粋なドキュメンタリーだが、当然ながら、800万には800万のボリュームがあり、2500万には2500万のボリュームがなければならない。で、思ったことが一つ。それは800万しかないからこのボリュームにしよう、2500万もあるからこのボリュームにしよう、ではなく、このボリュームだから800万で十分、このボリュームだから2500万は絶対かかる、という絶対性だ。この絶対性は、本当は自分にしか計算できない。そこで勝負!する、というのが、制作費がどんどん削られていく中で、ディレクターが考える非妥協点の最低ラインだと思う。
局が苦しければ、制作会社はもっと苦しくなる。局と制作会社は、残念ながら欧米と違って日本では上下の関係にある。だとしても、局の人ががんばってくれなければ、私たちががんばれる場所も少なくなってしまう。持ちつ持たれつ、にはちがいないが、そんな関係よりも、本当はそういうものを超えて、いかに日本のテレビ文化を高めていくか、というところでのつきあいをしていきたいものだ、と思う。
そんなことを思いながら、ふと思った。800万と2500万、ふたつとも通ればいいなぁ・・・。
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