☆yukarinの映画鑑賞日記α☆

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「護られなかった者たちへ」

2021年10月02日 | ★★★★

2021/10/01公開 日本 134分
監督:瀬々敬久
出演:佐藤健、阿部寛、清原果耶、林遣都、永山瑛太、緒形直人、岩松了、波岡一喜、奥貫薫、井之脇海、宇野祥平、黒田大輔、西田尚美、千原せいじ、原日出子、鶴見辰吾、三宅裕司、吉岡秀隆、倍賞美津子

10年前の殺人――罪を犯してまで、護りたかったものとは。

STORY:東日本大震災から10年目の仙台で、全身を縛られたまま放置され餓死させられるという不可解な殺人事件が2件続けて発生する。その残忍な殺し方から怨恨の線が有力視されたが、被害者はいずれも人格者として知られ、誰かから恨みを買うようには思えなかった。そんな中、事件を追う笘篠刑事は、被害者がかつて同じ福祉保健事務所に勤務していた事実を突き止める... (allcinemaより)


中山七里の同名ベストセラーを映画化したヒューマン・ミステリー。仙台で起きた不可解な連続殺人事件の捜査の行方と、事件の背後に浮かび上がる社会福祉行政の矛盾をミステリアスに描く。監督は『糸』『楽園』『64-ロクヨン-』などの瀬々敬久。

切なく悲しい物語。予告編から想像した展開とは違った。
タイトルの護られなかった、が意味するものは…

始めはなぜ2人が餓死させられたのか分からなかったけれど、事件の真相がわかってくると納得できる。また震災を絡めて物語が展開されるのでより悲しさや辛さが伝わってくる。避難所で出会ったけいやかんちゃん、利根の三人はまったくの赤の他人だけど寄り添って生きていく姿は本当の家族のよう。利根は無口で愛想がないけれど本当はとてもやさしい青年なんだよね。

もうねぇ、佐藤健の演技がホント素晴らしい。申し訳ないけどこんな演技も出来るんだと感動した。心を閉ざした時の表情や少しずつ心を開いていく表情などなど繊細な演技が見事だった。特に目の演技が素晴らしいなと。阿部寛や清原果耶らの演技もグッとくるものがあったし、ほかキャスト陣も豪華で見応えあった。

日本の生活保護制度とは...と考えさせられる。本当に救いを求めている人たちが救われないのが悲しい。ごまかして制度を利用している人がいたりするから制約が厳しかったりするのだろうけど、必要としている人たちへうまく機能していないようにも感じてしまう。ラストに彼女が記した訴えがすべてなんじゃないかな。観終わった後にこの作品のタイトルの意味が理解できると思う。

最後の利根と笘篠の会話で涙腺崩壊してしまった。
そこでつながっていたとは....

鑑賞日:2021/10/02


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2 コメント

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ふじき78さんへ (yukarin)
2021-10-29 14:18:47
いろいろと難しいですよね。
関係者の人たちに観てほしい作品。
とにかくキャスト陣の演技はとても良かったです。
観終わってからも複雑な余韻の残る作品でした。
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Unknown (ふじき78)
2021-10-18 00:05:01
> 日本の生活保護制度とは...と考えさせられる。

一番悪いのは千原せいじ。

ある意味「逆恨み」ではあるんだけど「正しい恨み」でもあるって転換が上手い。倍賞美津子に悪魔のようにすり寄っていく永山瑛太の上手さよ。

総理大臣が「自助、共助、公助」って言っちゃう国だものなあ。
返信する

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