【NOMADLAND】
2021/03/26公開 アメリカ 108分
監督:クロエ・ジャオ
出演:フランシス・マクドーマンド、デヴィッド・ストラザーン、リンダ・メイ
STORY:ネバダ州の企業城下町に暮らしていた60代女性ファーン。リーマンショックの影響で長年住み慣れた我が家を失った彼女は、亡き夫との思い出を詰め込んだキャンピングカーでの車上生活を始める。アマゾンの集配センターで短期バイトの職を得たファーンは、そこでリンダという女性と知り合う。彼女も車上生活を送る現代のノマドの一人で、ファーンはアリゾナの砂漠で行われるノマドの集会に誘われるのだったが.. (allcinemaより)
ジェシカ・ブルーダーのベストセラー・ノンフィクション「ノマド:漂流する高齢労働者たち」を映画化。リーマンショックを機に家を手放し、キャンピングカーで全米を移動しながら季節労働の現場を渡り歩くノマド(遊牧民)生活を始めた女性を主人公に、厳しい現実と向き合いながらも、ノマド仲間たちと温かな交流を重ね旅を続ける姿を描く。監督は『ザ・ライダー』のクロエ・ジャオ。
2020年のゴールデン・グローブ賞をはじめ数々の作品賞や監督賞を受賞、そして本年度のアカデミー賞6部門(作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞、撮影賞、編集賞)ノミネート。今年は授賞式が遅れたので早めに観られたのがうれしい。
短期バイトをしながらキャンピングカーでの車上生活を送る主人公のファーンは60代。彼女が知り合うノマドたちも同じ年代か上?でやはりバイトをしながら生活をしている...日本ではいないとは思わないけどまず見かけることがないので驚く。アメリカは広大な土地なのでそれもあり得るんだろうけど、年齢的に身体のことや何かあった時のことを考えてしまう、、、。
でもファーンをはじめノマドの人たちの出会いや交流を見ていると、厳しい現実にもちゃんと向き合って覚悟を持って生きているのはすごいなと思う。仲間たちとの交流にはあたたかい気持ちになる。“さよなら”ではなく“またね”と言ってわかれるのがなんかいいな。別の土地で再会できるのもいい。
ファーンが行く先々の風景が素晴らしい。観てる側も一緒に旅をしている感じで堪能でできた。フランシス・マクドーマンドは素晴らしい女優さん。演じているというよりもあまりにも自然すぎる。エンドロールで気づいたけど実際のノマドさんもいたのね。ちょっとドキュメンタリーな感じの作品。
鑑賞日:2021/03/27
これを繰り返すことで、ファーンも徐々に夫を亡くしたことを受け入れることが出来たのでしょうね。
ラストを見ていると、彼女がまた夫と会える日を楽しみにしているようにも見えましたよ。
実際のノマドの方を取材するような映像もたくさん見られて、本当に見やすいドキュメンタリーってかんじでしたね。
だんだんと大自然と一体となっていく様子が美しく描かれていました。
前向きになれる感じがします。
さまざまな人との出会いが彼女を癒していたんですね。