【FISH TANK】 公開 イギリス 123分
監督:アンドレア・アーノルド
出演:ケイティ・ジャーヴィス、マイケル・ファスベンダー、カーストン・ウェアリング、ハリー・トレッダウェイ、レベッカ・グリフィス
ミアを取り巻く環境は劣悪だ。労働者階級のアパートに住み、粗暴な隣人たち、昼間から酒を飲む母親と口汚く罵ることを早くも覚えた妹。彼女自身もやり場のないフラストレーションから、常に周囲とトラブルばかりを起こしている。ダンスだけが彼女が自分を表現できる手段だ。ある日、ミアは、台所で上半身裸でうろつき回る母親の友人のコナーと出会う。コナーはミアたちの生意気さを意に介する風もなく、自然と一家に入り込んでくる。初めて自分をまともに扱ってくれる大人の男にミアは引かれてゆく。一方、彼女は「女性ダンサー募集」の広告を見つけ、コナーの応援もあり、挑戦しようと思いつく... (三大映画祭HPより)
世界の三大映画祭(カンヌ、ベルリン、ベネチア)から選びぬかれた、日本未公開の選りすぐりの映画を集めた「三大映画祭週間2012」。“ヒューマントラストシネマ渋谷”にて上映されたこの作品をrose_chocolatさんと観てきました。
イギリス映画はちょこちょこ観るけれど労働者階級を描いた作品はあまり観たことがなくて、ああ~これもイギリスなんだ!と思ったのが最初の印象でした。
主人公ミアは、人間関係もうまくいかない上に家庭環境も最悪な状態。母親は真っ昼間からお酒を飲んでるし2人の娘がいる前でも男とイチャついてる始末。妹は生意気で汚い言葉をガンガン使ってるし小学生くらいなのにタバコまで吸ってるという....。その上、母親の彼氏コナーが上半身裸でミアの前をうろうろしてるし....困ったもんです。
でも、コナーはミアに真面目に接してくれるしとても優しい、ケガした時あんなことされたら惹かれちゃうよねぇ~。そんなコナーを演じるのがマイケル・ファスベンダーで、実はダメダメ男ー! 『プロメテウス』の時とは全く違うキャラなんだけれども、なかなかのハマリ役でした。最終的にはひどい男だなーとは思うんだけど彼が演じるとどこか憎めないんですよね、、、。
ミアの心情を表すのにうまい演出だなと印象に残ったのが近くの空き地?に鎖で繋がれている白馬。どこにも行けずただ繋がれてる状態の白馬は今のミアの状態を表していて、必死に逃がそうとしてる姿は自分自身が今の状況から抜け出したいという気持ちを表しているんでしょうね。それと魚のエピソードはこの後の展開を予想する印象的なシーンでした。そのほかにも川が濁ってたり空も雲が多かったな。
ミアはコナーとの出会いや様々な出来事を通して一区切りつけて前に踏み出すのですが、ぜひ頑張って前に向かって進んでいって欲しいと思うラストでした。ミア役の女優さんは新人さんだそうですが、自然な演技がとても良かったです。
どちらかというと地味めで淡々とした感じなのですが、音楽と雰囲気がとても良かったです。何度か流れる♪California Dreamin'がシーンによって全く違って聞えるのもすごい。感想を言葉にするのが難しい作品ですが、観てる時よりも観終わった後にじわじわ~とくる作品でした。
今回初めて行ったヒューマントラストシネマはスクリーンが意外にも小さい。しかも今回の作品のスクリーンサイズは4:3なのにもビックリ。誘っていただかなかったら、まず観ることはなかったと思うので観られてよかったです。
フィッシュ・タンク [DVD] | |
ケイティ・ジャーヴィス,マイケル・ファスベンダー,カーストン・ウェアリング,ハリー・トレッダウェイ | |
アメイジングD.C. |
たまたま観る機会があって観られて良かったんだけど、
地元で観られるのはうらやましい。
音楽の使い方が良かったよね。
>音楽と雰囲気がとても良かったです
たしかに!!音楽がすごく素敵に使われていたよね~
ラストの音楽も好きで、思わず流れているときに、Iphoneで検索かけたわ~
また違ったイギリスを見られたのは良かったです。
いろいろと幅を広げて観てみたいと思いました。
1は多くてここでかかるとよかったですね。1回目はこちらで観ました。
もともとこの作品、サイズを小さく撮っているようで、正方形の画面だったし。
これもまたイギリスの情景なんですよね。綺麗な湖水地方とか伝統だけじゃないところが見ていて興味深いです。