2022/09/01公開 日本 100分 PG12
監督:片岡翔
出演:南沙良、大西流星、桜井ユキ、渡辺さくら、桜木梨奈、稲川実代子、二ノ宮隆太郎、玉木宏
ありえない
STORY: 5年前に一家で交通事故に遭い、心理療法室を営む父は脚に障害が残り、母は植物状態、妹も顔に火傷を負い仮面をつけたままとなり、自身も心に深い傷を抱える少女、花。そんなある日、父が奇跡的に目を覚ました母を家に擦れ帰ってくる。ところが花は、その女性に違和感を覚え、母とは別人ではないかと疑い始めるのだったが... (allcinemaより)
「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2017」で、準グランプリを受賞した作品を映画化したサスペンス・ミステリー。植物状態だった母が奇跡的に復活し我が家に戻ってきたことがきっかけとなり、家族の歯車が少しずつ狂い始めるさまを描く。監督は『町田くんの世界』『ノイズ』などの片岡翔。
MOVIXにて鑑賞。冒頭から不穏な雰囲気が漂っててつかみOK。繊細な人物描写がうまい監督さんで、特にホラーが好み。監督らしい繊細さのあるホラー作品になってた。タイトルの“この子”はいったい誰なんだろうと思いながら観てたけれどなかなかそれらしい子が出てこない...と思ったらなるほど~そういうことねと。
登場する一家は、交通事故で全員無事だったけれど暮らしが一変してしまう。母親は植物状態だったけれど奇跡的に目を覚まし家に帰ってくる....という所から違和感が始まる...。観る側も花の目を通して違和感と先の読めない展開でドキドキしてくる。また母親役の桜井ユキが良き。ドラマ『真犯人フラグ』での怪演を思いだして、何か曰くありそうな雰囲気がぴったり。一家が住む古い家の雰囲気も作品に合ってたし、花の着る服が可愛い~とても似合ってた。
少しずつ真相がわかってくるんだけど、家族を大切に思い過ぎると逆に怖くなる。父親の精神科医という設定がうまく活きてきた展開だったかな。ホラーという括りだけでなく切ない家族愛の物語でもあるし、今の世の中の問題も描かれていて考えさせられる。冒頭の一見関係なさそうなシーンもちゃんとつながったし、タイトルもしっかり回収されてすっきり終わったのは良かった。
ウサギを見るともしや...って思っちゃったり←ないないw
鑑賞日:2022/09/04
評判も良いみたいよね!