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【LA TERRE OUTRAGEE/LAND OF OBLIVION】
2013/02/09公開 フランス/ウクライナ/ポーランド 108分
監督:ミハル・ボガニム
出演:オルガ・キュリレンコ、アンジェイ・ヒラ、イリヤ・イオシフォフ、ヴャチェスラフ・スランコ、セルゲイ・ストレルニコフ、ニコラ・ヴァンズィッキ、ニキータ・エンシャノフ、タチアナ・ラスカゾワ、ジュリア・アルタモノフ
大地は失われても、この愛は消せない。
[Story] 1986年4月26日。チェルノブイリから、わずか3キロの隣町プリピャチ。この日、アーニャは結婚式を挙げ喜びに包まれていた。しかしその最中に山火事発生の報を受け、アーニャの夫は消火活動に駆り出される。そして二度と帰ってこなかった。一方、原子力発電所の技師アレクセイは、原発事故の真相を知らされるも、守秘義務に縛られ誰も助けることができずに無力感を募らせる。数日後、ようやく住民に原発での事故が告げられ、強制退去が命じられる。10年後、アーニャは立入制限区域のこの街で、廃墟となったチェルノブイリを巡る観光ツアーのガイドとして働いていた...
チェルノブイリ原発事故で甚大な被害を受け、立入制限区域に指定されたウクライナの街プリピャチを舞台に故郷を追われた人々の悲痛な運命を描き出したヒューマン・ドラマ。 監督は今作が長編デビューとなるミハル・ボガニム。
チェルノブイリからわずか3キロの町、プリピャチ。原発事故が起きる前はとてものどかで自然豊かな町でした。主人公アーニャの夫は山火事の消火活動ということで駆り出されたが戻ってくることはなかった。一方、原子力発電所の技師アレクセイは事故の真相を知っていても守秘義務に縛られて誰も助けることができなかった....。 数日後に住民に原発事故を知らされて強制退去が命じられる。
そして10年後.....
アーニャは、廃墟となったチェルノブイリを巡る観光ツアーのガイドの仕事をしている設定なので、実際にチェルノブイリ制限区域内で撮影されたという町の風景が映ります。そして、故郷を愛した人々、あの日に囚われながら生きている人々のその後が描かれていました。ちょっとドキュメンタリーに近い部分はありますね。
監督は入念なリサーチを重ねながら監督・脚本をつとめたそうで引き込まれて観てました。周りの自然は何も変わらないのに、住宅地などは完全に空気がとまった感覚で何も言えない気持ちになります。どうしても福島の原発事故と重ねて見てしまう所があって涙が出てきます。
だけど映像が美しい....
どうやらギリシャの巨匠テオ・アンゲロプロス作品を多く手掛ける名カメラマン、ヨルゴス・アルヴァニティス(商品説明より)という方による撮影だそうです。 なので、内容は重い作品なのに映像美に魅せられてしまいます。
オルガ・キュリレンコが良かった。 毎日の仕事で自身の身体の変化に気づきながらも故郷を離れず毎日ガイドの仕事をこなしているアーニャ。プリピャチの町を愛しているからこそ離れることが出来きない気持ちが伝わってきました。結婚式での笑顔が切ない...
そして並行して、10年ぶりに母親とプリピャチに戻ってきたアレクセイの息子のヴァレリーが、死んだと思われる父親はどこかで生きてると信じて、自分の家の壁に父へのメッセージを残すシーンがとても印象的でした。
ただ、気になったのは原発から3キロの場所なのに10年後で防護服なしで大丈夫だったのかな?
ツアー客の滞在時間は限られてはいましたけどね。
★★★★.3
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