二節
やがて季節は秋になり、バカンス夏が過ぎ去って、紅葉シーズンやって来て、
もみじのにおいが漂って、楓がそよびき囁いて、風もひそひそ声かける、
山の紅葉あいまって、山のすそまで美しい、朝日がとてもさわやかで、
ドライブウエイもまぶしくて、谷間に望みをかけてみる、二人でむかえた秋の恋、
心行くまで堪能し、青空蒼く青い空、ブルースカイを見上げたら、空の彼方に夢見える、
そわそわそわと浮いてみて、隣に君が座っても、君の横顔見えなくて、
ヘッドライトの前を見る、山のふもとのハイウエイ、そばに緑を感じつつ、
太陽さしてサングラス、青と緑が目に写り、景色もあざやかすがすがしい、
山の木々も語りだし、二人の世界を聞きながら、サウンドさえもうれしくて、
FM聞こえるドライブで、曲もしみじみ味わって、今は世界は二人だけ、
空でも飛んでいる模様、昼になればレストラン、コーヒーともに飲んでみて、
ホット一息ついてみて、空気を満喫してみれば、誰か呼んでる気持ちして、
もみじも楓がつぶやいて、谷間と谷間の間から、太陽顔出しメッセージ、
そばの君も微笑んで、電車の聞こえる音もして、歌いたくなる田園で、
都会の空を忘れがち、ビルとビルの隙間から、そよふく風も心地良い、
群がる人の波忘れ、高層ビルの空間で、鳥のさえずり聞いてみて、どこか遠くへ行きたくて、
田舎の野原歩きつつ、川の中に魚見つけ、蒼空視界を眺めてる、
二人はいつも笑みかわし、流れに沿って行くけれど、すきま風がそよびいて、
時々迷うこともある、秋空模様はコロコロコロと、変化しては行くけれど、
ほんの少しで様変わる、そろそろ時間も落ちてきて、銀杏並木の道歩く、
夕暮れ時にさしかかり、言葉の裏に隠された、本当の意味がわからない、
真っ赤に焼けた夕焼けが、何か一言言ってくる、西の空の向こうから、
二人の明日を見つめてる、夕闇せまり紅が、はかなく消えて寒くなる、
気配は黄昏時がやって来て、今日の日没告げている、二人の心も揺らぎつつ、
ひととき別れてみようかと、目につく居酒屋くぐりつつ、別れ話しも乙なもの、
過去と未来が交差して、話がだんだん暗くなる、恋のかけひきできなくて、
色とりどりの手法さえ、わからなくて苦しくて、心を開いてうち明けて、涙酒を飲んでみて、
やっぱり僕は君がいい、灯火ついてネオン咲き、華麗な夜のサイン見る、
色とりどりの夜光虫、そぞろ歩きの人々で、二人で車止めてみて、
小さなスナックウイスキー、オンザロックで酔ってみて、ジャズに浸って酔いしれて、
二人の会話は変化して、しばし酔ってこの瞬間、時を忘れて忘却し、二人は仲を取り戻す、
それでも浮気心が飛び出して、ゆきずり恋を求めてる、秋の夜長は恋煩い、
感傷ふけって時過ごす、ほかの恋を探しても、女心が許さない、次の人を待ってても、
夜霧がじゃまして見当たらず、季節は恋の中なのに、誰も彼もが禁句する、
美しければそれでいい、そんな気持ちもするけれど、秋の空にはできなくて、
さびしく二人は消えていく、うしろ髪と乱れ髪、何故かひかれて恋しくて、
今宵の別れがさびしくて、憂う気持ちもあるけれど、宵闇時間がやって来る、
路地の灯りも見えてきて、家に帰って窓見れば、中秋名月美しく、視界空間感動し、
コウロギ鳴く音も心地良い、月見酒と一人酒、涙酒もたしなんで、君の姿を偲んでも、
思うことさえできなくて、心のさえずり悲しくて、めぐりめぐって走馬燈、
ベッドに身体横たえて、今宵は静かに去っていく、夢の世界も美しく、
二人はいつも離れない、ストーリーを描きつつ、眠りに入ってみるけれど、
夢の中まで現れて、一つになって交錯して、何処まで続く今日の日は、
いついつまでも寄り添って、時の流れに身をまかせ、二人はいつも美しい。
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