3月9日(金) 5日目
いよいよ、カンボジア旅行も最終日。 朝食は、ホテルの屋上で、川を見ながらブッフェです。
朝6時オープンということなので、6時に行ったら、誰もいませんでした。が、食事は、そろっており、意外なほど品数も多かったです。卵料理とかは、オーダーのようでしたが、頼みませんでした。
屋上での朝食、太陽が昇る前だったので、気持ちよく食べることができました。
プノンペンでは、まずは、バス・ツアーを予約しました。目的地に連れて行ってくれるだけの割安のバスです。8:00に、フロントで待っていると、お迎えの人が来てくれました。今回のツアーは、トゥールスレン博物館とKilling Fieldを回ります。2人で25ドルと割安です。バスは、私たちのほかは、7人参加、合計9名です。
こちらが、チケット。午前中のツアーです。
トゥールスレン博物館に到着。街中から、40~50分かかりました。
チケットは、各自購入ですが、混んでないので、すぐに買うことができました。音声ガイドもありますので、それぞれの場所で説明を聞きながら、自分のペースで見て回れます。
カンボジアは、私が中学生から高校生の頃(1973年から4年くらい)という時代に、ポルポト政権(クメールルージュ)による大虐殺という悲劇が起こった国です。200万人ともいわれる国民が殺されたそうです。この博物館は、その虐殺が行われた場所です。当時は、政治犯収容所の暗号名で、S21と呼ばれていました。
ポーランドで見たアウシュヴィッツに比べると、中に入った途端、その建物の様子からして、異様な雰囲気を醸し出していました。
収容所の建物
苦しみと死の場所
白いお墓は、無名ながらも忘れられていない14基のお墓
あまり広い敷地ではないので、何も見ないで歩けば、15分ほどで、1周できます。
脱走できないように、周囲は、こんな感じになっています。
拷問に使われた学校用具(ブランコですかね)
ここから先、室内の写真は、ビデオ撮影禁止の札が張ってあったり、写真撮影禁止の札が張ってあったので、写真撮影禁止の札のない場所のみ撮影したつもりです。
拷問部屋です。
独房です。
当時の様子
拷問をしていた時の模様
拷問道具
亡くなった方の名前が彫られています。
ここには、20000人近い人が収容されたそうですが、生き残った人が、8人いる(12名とも)といわれています。その中の1名の方(Chum Meyさん)です。本を書かれていて、各国語に翻訳されています。1冊購入させていただき、写真撮影もさせていただきました。日本語で、ありがとうといってくれました。その後、もう一人の方が、反対側で、本を売っていたのですが、そちらは買いませんでした。買っておけばよかったなと、後悔しました。収容されていたときは、つらかったでしょうけれども、生き残って、よかったですよね。
この後、ここに収容されていた人たちが、処刑されるために連行されたキリング・フィールドに行きます。
キリング・フィールドまで、15㎞くらいです。
入り口を見ると、寺院のように見えます。
プノンペンの町からは、かなり離れているので、ツアーでなければ、トゥクトゥクかタクシーをチャーターしておかないと、帰り道が困ると思います。ただ、トゥクトゥクで来るには、途中の道は、あまりよくないところもあり、ほこりだらけになる覚悟が必要です。
中央に立っている建物は、きれいですが、ここは、周囲を見学して最後に見るところになります。ここで、音声ガイドがあります。
ここには、当時の建物は何も残っていないので、このように、当時の様子を絵で見せてくれているところばかりです。ここは、トラック停車場で、囚人が運ばれてきた場所ということです。
ここは、拘置所だそうです。
刑執行人の事務所
化学薬品保管室
殺戮用武器保管室
建物は、何もないので、このように広場があるだけです。
この中に、大量に埋葬されていたそうです。
死刑執行人が、子供たちを殺した場所(埋葬地のすぐ横にあります)
犠牲者の衣服
犠牲者の遺骨と歯。この辺は、霊の棲家といわれています。
このように、囲われた場所が多くありますが、今でも、骨が出てくることがあるからだそうです。
こういう感じで、ガラスケース越しに、当時の発見のままのところもあります。
そして、最後に、入ってすぐに見えた高い塔の中に入ります。
入り口には、ポルポト派によって殺された方々へリスペクトの念をもって見てくださいということが書かれています。
ここでは、はだしになって入ります。この中は、普通ならば撮影できないはずですが、あえて、撮影が許可されています。
ここで、殺された方の骨が、祀られています。
そして、殺戮に使われた武器も展示されています。
2018-03 カンボジア(キリング・フィールド)
日本からカンボジアへの観光ツアーというと、ベトナムやタイから、直接、シェムリアップに入って、アンコールワット見学をして帰るというものばかりです。ANAのプノンペン直行便を使って、プノンペン観光があったとしても、街中の観光のみです。1970年代に、すぐ近くの国で、こんな悲惨な出来事があったということは、ぜひとも、知っておくべきだと思いました。
2018年7月末に、カンボジアで選挙がありましたが、民主化からかけ離れたものになってしまっています。経済的な問題もあるのでしょうが、国民の自由を守れる国になってもらいたいと思います。
午前中は、カンボジアの悲しい歴史を目の当たりにしましたが、午後は、気分を変えて、観光に向かいます。