昨日、娘が嫁ぎ先の兄弟の結婚式に
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私の留袖を着ていった。
昔は、結婚の時着物一式を用意して、
和ダンスに詰め込んで嫁入りしたものだ。
この地方では、紅白に宝船の飾り付けをしたトラックに婚礼ダンスや電化製品、家財道具一式を詰め込んで、新居に届けるという儀式?があった。
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昔はよくそのトラックを見かけたものだが、今は全く見ない。
だいたい、現在の新居に
婚礼ダンスを入れるスペースなんて
無いから、廃れるのも無理はない。
両家の親戚や近所の人が
その荷物を見にくるのも
品定めしているみたいで嫌だった。
両親は、私が恥をかかないように
そんなに裕福でも無いのに
一通りの道具を用意してくれた。
着物もタンスにいっぱい入っていたが
着物に興味のない私が着たのは
結婚後の挨拶回りの訪問者
留袖、喪服くらいのものだ。
小紋やつけさげ、色無地など
着ずにほったらかししている間に
実はカビが生えてシミを作ってしまった。
娘は、結構着物が好きで
自分で着ることも出来る。
娘が結婚する時、
大学資金で底をつき
お金がなかった我が家は
娘に何もしてあげることが出来なかった。
きっと、肩身の狭い思いをしていると思うが、おくびにもださない。
そんな娘から、留袖貸してとのお願い。
私の留袖を着てくれるなんて、とても嬉しい。
しかし、同時に留袖を着る年齢になった娘に、
年月は経ったんだなと感慨深いものがあった。
せっかく父が作ってくれた着物。
父のお葬式には、バタバタしていて
作って貰った喪服を
結局着ることが出来なかった。
着物一式娘に譲って
活用してもらえたらと思う。
勿論、私のお葬式にもね。
写真はwebからお借りしました。
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