
なぜ1967年の入賞曲を取り上げたのか・・・ルイジ・テンコの自殺や優勝したイヴァ・ザニッキとクラウディオ・ヴィルラの「Non pensare a me」(邦題:愛の別れ)も聞いて欲しかったのですが、なんといってもこの年の入賞曲で一番好きな曲・・・好きなカンツォーネの中でもベストテンに入るくらい・・・オルネラ・ヴァノーニの「 La musica è finita」(邦題:音楽は終わったのに)を聞いて欲しかったのです。
とても美しい、ドラマティックな名曲ではないでしょうか?ところが・・・日本での評判は今一つ、まあ、あまりポップな曲ではありませんし、当時のカンツォーネファンの主力だった10代の男子に受ける要素はちょっと少ないかな?
ご存知のとおり、オルネラ・ヴァノーニは1934年生まれ、製薬会社の社長の娘でソルボンヌやケンブリッジに留学経験があり基本は舞台女優という、階級社会のヨーロッパでは例えば漁師町ゴーロ出身の庶民であるミルバとは異なる世界の人なのでしょう。
そんなヴァノーニにはぴったりの雰囲気の曲ではないでしょうか?