医療用ガス設備工事、特に改修工事においてはガス溶接ではない「機械的継手」は有用です。
最近の仕様書・基準書の改定につき、ご紹介いたします。
医療ガス設備工事にかかる管接合規格
JIS T 7101においても,公共建築工事標準仕様書(H28)においても,天井内(隠蔽部を含みます)配管について,機械的接続継手が使用できるようになり,改修や新設いずれについても,認められました。
(JIS T 7101)
11.3 配管の接合
11.3.1特定の構成部品に使用される機械的継手を除き,全ての金属配管の接合は,恒久的な接続となるろう付け又は溶接が望ましい。機械的接続とする場合は,恒久的な接続となる手段をもたせるか,又は接続部が点検できなければならない。ろう付け又は溶接の技法は,その接合が 600 ℃の周囲温度まで機械的性質を維持することができるものでなければならない。ろう付け用の溶加剤は,0.025 %(質量分率)以上のカドミウムを含んでいてはならない。
注記 1 遮断弁,配管端末器,圧力調整器,制御機器,監視・警報検出器などの構成部品の配管への接続は,機械的継手(例えば,ユニオン,フランジ,ねじ込み,圧着及び製造業者が推奨する特殊継手)を使用することができる。
注記 2 吸引及び AGSS の配管は,鋼管が使用される場合がある。また,その排気管には塩化ビニル管が使用される場合がある。この場合は,その管材に適した接合方法で恒久的な接合にする。
旧来は,ろう付けまたは溶接による接合となっており,配管接合は,ガス溶接のみであったところ,機械的接続とする場合の規定が加わった。
(公共建築工事標準仕様書(H28))
配管の接合は,差込接合を標準とする。ただし,取外しの必要な弁や機器との接
続部はフレアー継手,フランジ継手,ユニオン形接合継手又は食い込み式継手
としてもよい。
配管の接合にこれら以外を使用する場合は特記による。
旧来は,差込接合を標準としていたところ,特記仕様に記載すれば,これら以外の他の配管接合も認められた。
圧縮式スリーブ型管継手(出典:空気調和・衛生工学会刊「空気調和衛生工学便覧」)
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