日本は参院選前が付け込みどころ
2013年1月13日
http://tsuiki-shugaku.hr-party.jp/diplomacy/4321/
立木 秀学(ついきしゅうがく)氏 ブログ転載
この年末から年始にかけて、中朝による、わが国の平和と安全を
脅かす動きがエスカレートしています。先月12日に北朝鮮が
ミサイル実験を強行、翌13日には中国機が尖閣諸島の領空侵犯、
年が明けても7日に中国公船が領海侵犯し、10日、11日の両日には
中国機が日本の防空識別圏に侵入しました。
とはいえ、今夏に参院選を控えた安倍政権としては、少なくとも
選挙までの間は、マスコミ等を刺激しないよう、外交はなるべく
穏便に進めたいと考えているでしょう。
しかしながら、先方にとってはそこがまた付け込みどころで、
日本が動きを取りづらい参院選前にこそ、中国が尖閣の不法占拠
や海保船・空自機への攻撃などを仕掛けてくるかもしれません。
もちろん、中国のそのような侵略行為は日本国民の反中感情を
高め、日本政府が中国に対して強硬な姿勢を取ることを容易に
するでしょう。
ただ、中国がそうした衝突をきっかけに、尖閣の「領有権回復」を
名目として徹底的に日本を脅すことで、中国に歯向かう意思を萎え
させ、参院選でも中国に宥和的な勢力を勝たせるように持っていく
ということまで考えている可能性もあります。
昨年9月の尖閣国有化に対しては、中国の反応は国内での暴力的な
反日デモで「とどまり」ましたが、次に起こる尖閣をめぐる衝突
では、日本に対しより直接的な軍事的脅迫――核弾頭の使用も含む
ミサイル攻撃や、輸入資源を運搬する船舶への攻撃を示唆する等
――を行ない、強烈なプレッシャーをかける。これによって日本は
政府も民間も大混乱に陥るはずです。その時にはもちろん、水面下
でイラン等をけしかけて中東で大問題を起こさせ、日本の同盟国の
米国が東アジアへの介入をしにくい状態にしておきます。
安倍政権をこのまま放っておいて参院選で勝たせてしまえば、日本の
憲法改正が現実味を帯びてきます。中国としては、できればその前に
手を打って日本を屈服させておきたいと考えても不思議ではない
でしょう。
極東の安全保障環境が悪化しつつある中、危機管理の最たるもので
ある国防においては、常に最悪の事態を想定しておかなければなり
ません。2年前の福島第一原発事故では、原発の過酷事故が「想定外」
であったことが強く批判されましたが、国防においても「想定外」は
許されないことです。
安倍政権には、そのような中国による直接的な軍事的脅迫に立ち向かう
だけの胆力が求められますし、日本の主流マスコミもいい加減、戦後
の平和ボケを脱して、中朝の軍事的脅威をより具体的に様々に想定し、
国民を啓蒙していく責務があるといえるでしょう。
元旦から揺れ動く東アジア
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12/28 皆さま、ありがとうございました!
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