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130703 父との時間

2013-07-03 | 父との時間
後に予定があったために数分程度しか居られなかったが、今日の夕方に立ち寄った時に、父は鼻からの酸素補給と点滴のチューブに絡まるように横たわっていた。補聴器を入れてないためか私の声がいつにも増して聞き取りにくいようで、私も耳元で2~3回繰り返す毎に音量が上がり、ふと静かな相部屋の病室を思うと一瞬恥ずかしくなった。

昨日レントゲンを撮り、白い影が肺全体に広がっていたため、入院となったと母から聞いていた。普通に喋る時にも喉の奥がコロコロ・ガラガラと鳴り、苦しそうに目を細めていた。

2年前に退院し帰宅して来た時、父は私に甘えるかのごとく髭を剃ってくれと言ってきた。寝たきりになってからも、身の廻りの世話は母がしていたし、派遣のヘルパーさんも平日は毎日入っているため、私に出来る唯一のこととして、以来ほぼ3日おきに父の髭を剃ってきた。

ちょうど今日が3日目だったので相応に髭が伸びかけていたが、鼻に入れた酸素チューブが顎の下を通っているので剃るのが難しいことを告げると、また明日でいいよ、と父は言った。

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