先日、さくらちゃんのお琴の発表会の様子がメールで送られてきた。本当に便利な世の中になったものだ。
しゃんと背を伸ばし奇麗に正座している姿、それだけで十分頼もしかった!終わった後も緋毛氈からすっと立った!そんな小さなことにも一々感動し・・婆バカは嬉しい。
美しい琴の音色を聞いていると、私は母のことを思い出す。母は六段を引いたと叔母から聞かされていたから・・。
私は実際に母の音色を聞いてはいないのに思い出す・・、私にとっての邦楽は、戦争に弄ばれた母の記憶からの避け所。
物心がついた頃には、私たちを食べさせて生きるだけで精一杯だった母。私が目にしたのは、心臓病を抱えてハアハアと喘ぎながら働く姿。
それは逃げ場のない悲しみ・・痛みであって、母の葬式には「これでもう、苦しまなくても良くなった」と中学生の私が涙もなく喜んだ・・。
セピア色の写真には、床の間に母の琴と父の鼓が置かれていた。夫を亡くし幼い子どもを抱えて、物のない時代を必死に生きた母は、穏やかな日々のすべてを戦争によって引き千切られ、断ち切られてしまったのだ。
後に叔母から聞くまでは、そのような優雅な日々があったことを想像することさえ難しい状況だったから・・。
今この平和な音色の中で、どうかこの良き思い出がすっかり持ち去られるような日が、この子達に来ることがありませんようにと、琴の調べに祈りを重ねる。
不穏なものの足音が聞こえるような世にあって、ただ、ただ、この国の平和を願わずにはいられない。
しかし、まことの平和はイエスさまの内に逃げ込むほか無いのだろう・・、「どうか、イエスさまを見つけてね。」と心から祈る。
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