石ころ

聴いたことばにとどまり続ける勤め ①(ヨシュア記4章)

 

民全員がヨルダン川を渡り終えると、主はヨシュアに告げられた。
「民の中から部族ごとに一人ずつ十二人を取り、
その者たちに命じよ。『ヨルダン川の真ん中、祭司たちが足をしっかりととどめたその場所から十二の石を取り、それらを携えて渡り、あなたがたが今夜泊まる宿営地に据えよ。』」(1~3)

 

 契約の箱を担いで二千キュピト先立ってヨルダン川に入った祭司は、民のすべてが渡り終え、主の御用が完了するまで川の真ん中に立ち続けていた。
聖さを保つための二千キュピトの距離は、神の奇跡の中では一つとなり袖触れあって民を川底から逃れさせ、御計画のすべて終えるまで御わざのうちに留まる。

 

此処に、ヨシュアの言葉の通りの主の御わざを見て育てられた祭司の信仰がある。流れの中に一瞬足を入れるだけの信仰なら可能かもしれない、しかしすべてが成されるまで留まり続けるには、聴いたことばに安息する信仰がなければならないのである。

記念となる石は、祭司の足がしっかりととどまっているヨルダン川の石であり、ヨシュアが信頼したみことばによって水の底から取り出される、イスラエルを守る神の存在を証する石であった。

 

そこでヨシュアは、イスラエルの子らの中から部族ごとに一人ずつ、あらかじめ任命しておいた十二人を呼び出した。(4)

みことばを聴くには備えが必要である。聴いたらすぐに働く備えである。それは日々のお交わりの中で示されることで、モーセもヨシュアも、常に主に耳を傾けて備えていたことによるのだ。

 

ヨシュアは彼らに言った。「あなたがたの神、主の箱の前、ヨルダン川の真ん中へ渡って行き、イスラエルの子らの部族の数に合わせて各自が石を一つ、その肩に担ぎなさい。(5)

 

 人は神の恵みを大変忘れやすい者である。イスラエルの民がエジプトを出るときたまわった奇跡は、彼らの命を完全に守る神のわざであったが主を忘れた時、今にも死ぬかのようにパンがない、肉がない、水がないとつぶやいたのだ。

 

今もキリスト者がヨルダン川を渡るような信仰に於いて、また、日々のあらゆる事柄にも、主の不思議な助けを経験させて下さるが、その時はどんなに感動していても、次々と現れる問題の前で主を待つことが出来ずに狼狽えるのである。

主はイスラエルの子孫のために、ヨルダン川を渡った日の記念として、命を守る主が彼らのうちにおられることを証する、備えを命じられた。

 

「それがあなたがたの中で、しるしとなるようにするためだ。後になって、あなたがたの子どもたちが『この石はどういうものなのですか』と尋ねたとき、
あなたがたは彼らにこう言いなさい。『ヨルダン川の水が主の契約の箱の前でせき止められたのだ。箱がヨルダン川を渡るとき、ヨルダン川の水はせき止められた。この石はイスラエルの子らにとって永久に記念となるのだ。』」(6~7)

 

イスラエルが永久に記念することは、神は全能であり彼らと共にいて下さるということである。しかし共にいて下さる主を忘れることで、神は居ないという状態になる。
今、聖霊がすべての渇いて求める者の霊の交わりに居られ、絶えずみことばを指し示していてくださる。時が良くても悪くても、永遠までの祝福に導いていてくださるのである。

キリストは信仰者の霊、魂をみことばの約束に満ち足らせ、「あなたがたに平安があるように」と、信仰生活の危機には脱出の道を備えてご自身を証してくださる。

 

しかし私たちが世の出来事に忙殺され、それら善悪の騒々しさにかき乱されているとき、主の記憶は悪魔に持ち去られて現実からすっぽりと抜け落ちるのである。
約束されたみことばを思い出すこともなく、静まってみことばに信頼することも無いなら、神は居ない状態となるのだ。

 

キリスト者は世のあらゆる問題の中に在っても、そこで永遠の祝福を味わい、主に安息することが出来る存在であって、それこそが神の栄光と成るのだが・・。

 

わたしはあなたがたに平安を残します。わたしの平安を与えます。わたしは、世が与えるのと同じようには与えません。あなたがたは心を騒がせてはなりません。ひるんではなりません。(ヨハネ14:27)

 

 家族にキリストを伝えるには、生涯を通してキリストに安息する者の幸いを見せる他ない。彼らが人生のあらゆる問題の前で、その平安の根拠に興味を持つようになった時、キリスト者が身を寄せていたみことば、主が備えてくださった折々のみことばが、子らの中にキリストを指し示してくださる。

 

信仰は霊によることなので理屈で説明しても、習慣として備え学習させても、生涯懸けて主に在るいのちを求めるまでに成長させることは不可能である。
ただみことばの約束に信頼し哀願の祈りと共に、祝福の主のみこころに家族を捧げるのである。キリスト者に多くの助けを備えて、彼らの目に留まる信仰の石を積み上げさせてくださるのは主であるから。


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