石ころ

2019.12.5 

 

「お祈りしています」

 昨日はころころとショッピングカートを引いて、電車に乗ってスーパーに行った。出掛けるのが面倒臭くて、散々迷っていたのだけれど日記が気になり・・。
もっと早めに行けば、間違いなく何時ものものが手に入ると分かっているのに、出不精でそのうえ買い物が好きでないから、毎年、遅れて面倒なことになる。


お店に入るなり書店のコーナーに急ぐが・・、あのな、今頃急いでも・・愛用のものは売り切れ。似てはいてもそれに非ず。

その時、この間からチラチラと頭にあった思いがよみがえった。「同じでなくても良いのに・・、新しいものに変えてみたら・・。」


しっくりとした赤が良くて取って見ると、手に馴染んで中も充分書けるスペースがあり、しっかりした作りに細部も気に入って購入した。意外なことにその新鮮さにワクワクした。


意識はしていなかったが、四年毎に日記帳が変わっていた。ただ、主人が亡くなった翌年だけは、ひどく地味で粗末なものになっていて、その時の心の中が丸見えだった。選ぶ気持ちなどなく何でもよかったのだ。こんなものを一年間使い続けていたのかと痛ましい。


 あれこれと買い物をして、重いカートを引っ張って駅まで歩き、電車を降りるとタクシーが1台止まっていた。無ければ歩こうと思っていたのでラッキ-と思ったが、中年の男性が先に乗り場に行かれた。


私が近付くと「どうぞ」という感じで譲られ、驚いて「いいえ、どうぞ」と言ったが笑顔で勧めてくださった。
その時、私がちょっ複雑だったのは、運転手がこのやりとりにさぞさぞ気を揉んでいるだろうということ・・。彼は、絶対このお金持ちそうな男性を乗せたいだろうと思って。


それでもタクシーは無事に乗せてくださったが、途中で工事をしていて私は初乗り運賃で下りた。それも、支給されたタクシー券を使って・・。
下りるとき「ごめんね。あの人を乗せたかったでしょ」と謝って、車の中でイエスさまにお願いしておいた。「この後で、彼に良いことがありますように」と。


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