石ころ

自分の十字架を負う



 十字架を前にして、ゲッセマネの園でイエス様が血の汗を流して祈られた。その時イエス様は「悲しみのあまり死ぬほど」と言われた。
また、弟子を選んで伴い、「目を覚まして祈って居なさい」といわれ、このときイエス様は弟子を必要とされた。

イエス様の死ぬほどの悲しみとは何だったのだろう。
主は世に来られる前から十字架を承知しておられた。御父の計画された人の救いのために、人のすべての罪によって十字架で処刑され、その事実を信じる者を、神様の前に無罪としてくださったのだ。

御父に完全に従順されたイエス様のご生涯であれば、十字架を悲しまれるなどということは考えられないのである。
主にはご経験のない罪を負うことの恐れはあったとしても、悲しみとは・・それも死ぬほどの悲しみとは何だったのだろう・・。何が此処まで主を悲しませたのだろう・・。

しかし・・。十字架はすべての人を救うことはできないのである。十字架は信じる者には救いであっても、信じない者には永遠の死を現すものであるのだ・・。イエス様のお悲しみがわかったように思う・・。


 最近しんどく、悲しく、どうにも辛いものを抱えている。まるで監獄の中に閉じ込められているようである。
それは、みことばが割り引いて語られたり、言葉をすり替えられたりするのを聞くとき・・、
それは、たとえ目の前で力ある神のわざを見ても屁理屈をならべるだけなので、サタンに持ち去られてしまうのを見るとき・・。
まるで手のひらに砂をすくうような空しさに襲われる。

イエス様に依存する弱さは祝福と成るけれど、世に依存する弱さは死をもたらす。また、せっかくの恵みを無駄にしてしまう・・。
その様子をただ、祈るだけの弱々しさの中に、手をこまねいて見ていなければならないことは、実に苦しい事であり、悲しいことである。

 しかし、神様は人に選択の自由をお与えになったのである。信じる自由と信じない自由。それは御子の命と引き替えにするほどのものであって、誰もその自由を奪うことはできない。

それはそれほどに厳粛なものであるから、その厳粛な自由においてキリストを信じる信仰を自ら選びとるということに、神様からの栄誉を賜るのである。また、それこそ神様ご自身のお喜びであり、これこそ探しておられる宝なのだから・・。


 ゲッセマネでイエス様は弟子たちに、共に祈っていなさいと願われた。
今、私はイエス様が負われた十字架の内、私が負うべき分を、私の十字架をとして頂いて、世にある悲しみと苦痛のわずかばかりを負わせて頂いているのじゃないだろうか・・。これこそが「自分の十字架」なのではないか・・。

「だれでもわたしについて来たいと思うなら、自分を捨て、自分の十字架を負い、そしてわたしについて来なさい。(マタイ16:24)

私の罪や私の欠陥、私由来の良いも悪いもそれらのすべては信仰に入ったときに、イエス様の下に捨て置いたものであり、前もってイエス様が十字架で処理してくださったのである。
世に言う「私の十字架」のようなものは、主の赦しと救いを味わうためのもの、助けを経験するための材料に過ぎず、今それは苦痛の十字架ではなく主の祝福となったのである。

今負うべきは、ゲッセマネでイエス様を悲しませ苦しませた、不信仰という重荷の欠片ではないのか・・。私の分として分け与えられた十字架、それは、ゲッセマネでひとりの弟子として、目を覚まして主に居るということなのではないか・・。

 十字架は救いの成就である。救いを完成してくださり、今日も主は忍耐を尽くして待っていてくださる。だから、たとえ今は不信仰を見る深い悲しみであっても、あるいはそれらはいつか主を味わうための材料となり、主の祝福を間近に見ることになるのではないか・・、正直、今は戦いの中にあるのだけれど・・

みことばは常に私の内にあり、真実な神から流れくる慰めをどんな時でも聴くことが出来るから・・。この牢獄で賛美する・・砕けよ獄屋と・・。
時にこの十字架が担いきれなくてくずおれそうになっても、百回でも、二百回でも、主の御手によって支えられ、主の愛による希望がその度に新しく注がれるだろう・・。

自分の十字架、それはキリストのくびきを負うこと。それは主の御声を聞きつつ御国に向かう旅路、私は早くに辿り着きたいと願うけれど・・。


忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。
この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。(ローマ5:4~5)


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