石ころ

小春日和に布団干し


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 ぽかぽかの小春日和りに布団をいっぱい並べて干す。
昔は重い綿の布団で干すのも大変だったけれど、それに比べれば羽毛なんて楽なもの・・。
それに、お日様に干す頻度もグッと減った。せいぜい風を通す程度でふんわりとするものだから・・。
輝く日差しを受けて、並んだ布団は専業主婦の醍醐味。幸福感満喫。

 子ども達が小さな頃は、少しでも日差しがあると必ず布団を干した。冬など付きっきりでちょっとでも長い時間をと・・日差しを求めて持ち運んだりもした。
そんな布団はお日様の香りがして、ふわりと軽く、ほかほかと暖かく、それは誰よりも干した本人の私が嬉しくて、天から賜った贅沢な夜を深呼吸して香りを楽しんだ。


 その頃は古い綿を打ち直しに出して、私は布団の仕立て直しをよくしていた。
打ち直しの綿をもってきてくださった布団屋さんに、綿の入れ方のコツを尋ねたとき、プロの入れ方を実演して教えてくださったことがあった。
布団の角の綿の入れ方、余計な綿の切り方から重ね方・・。これをちゃんとしないと使い心地が悪くなるということを・・。

実際教えられたとおりにした布団はとても奇麗にできて、使い心地が良かった。だから、こたつ布団も自分の着物を解いて、手作りしたものを長い間使っていた。
今では布団を作るという事はなくなったけれど、ふっとあの布団屋さんを思い出す。何事でも、プロの技術を教えてもらえるという事はとても素晴らしいことだと思う。


 ウォーキングの途中から、予報通りに空に広がる雲を見上げつつ歩いた。帰るなり軽く叩いた布団をそそくさと取り込む、大切な暖かい空気を惜しんで・・。
いっぱいにふくらんで、ふわふわになった布団を積み上げてひとりでほそく笑む・・。部屋まで太陽がいっぱい!ああ、今夜のしあわせ・・

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