新古今和歌集の部屋

こもん

たのにはにこもんはなさくみにこんか



この句は、千代女が最初に作ったものとされております。

この心をあえて古歌に当てはめると

心あらむ人に見せばや津の国の難波わたりの春のけしきを(後拾遺 能因法師)

と友人を自分の家に遊びに来いと誘ふ同じもの。

わずか四五歳の子供の句とは思えない不思議な句。

とくに口語である「みにこんか」がとても良く効いている。俳句の飾りを捨てゝ単刀直入に俳諧味を出している。
もはや天性の俳人であった証し。

こもんとは、小紋のことのようであり、何の花かは不明です。


拙句
花の咲く時にだけ来い古き庭
(本歌 明日よりは志賀の花園まれにだに誰かは訪はむ春のふるさと 新古今 春下 九条良経)

コメント一覧

jikan314
@myochan_2006 myochan_2006さんコメント有難うございます。
金沢に住んでいた時に、松任へも何度も足を運び、その時に立ち上げたブログが廃止となり、家も引っ越ししたので、中途半端になっております。
県の図書館へ通い、千代女の本も買い求めて調べていたのですが、加賀前田家蔵方丈記、新古今に興味が移って、途中になっています。
又ご来訪頂ければ幸いです。
 千代女
我や先団(うちわ)にうごく袋かな
 拙句
夏よりも団のうごく秋の午後
(残暑、感染と厳しいですが、ご体調に十分ご注意下さい。季語秋扇)
myochan_2006
千代女の故郷の近くで生まれました。
この句も学生のころ読みましたが、子どものころに作ったものとは知りませんでしたし、意味もあまりわかっていませんでした。
みにこんか、地元の方言だったんですね。
江戸時代も、敬愛する千代女が私と同じ言葉を使っていたとは、とてもうれしい気持ちです。
こもんという言葉を使うのもなかなか粋ですね。
千代女の句は昔から好きでしたが、それで自分が俳句を作り始めたわけでもなくて、長い年月の末に、千代女に戻ってきたようで、不思議です。
ありがとうございました。
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