布忍の新町図書館廃止に反対しました。少し長いですが、反対討論の全文です。
布忍にある、新町図書館を廃止する趣旨に、「耐震診断を行った結果、補強が必要。中央館的役割の松原図書館との距離が近い。図書館適正配置検討委員会の分散型から中央機能に移行するという答申に基づいて、」とあります。
①地震への対策は当然のことです。耐震化を理由にした分館の廃止は道理に合いません。
②松原図書館との距離が近いといっても、新町図書館2013年度の年間貸し出し冊数54,889、日々57名の利用があります。
③さらに、答申がいう分館に分散している資料を中央館に集約すれば、分館から本や雑誌がなくなり、それぞれの分館が図書館でなくなってしまいます。
市民への周知についてですが、2月18日に行われました市民への説明会では「これまで何の説明もなく、廃止の報告だけでは納得できない、廃止が決まってからでは遅すぎる」「子ども・高齢者、障がい者にとっても近くて便利な分館は大切な財産」「もっと住民の声を聞いてほしい」「耐震補強をして引き続き図書館として使えるようにしないのか」との声がありました。
市が2010年に実施した市民アンケートでも、「よく利用する図書館は」の質問に、本館である松原図書館をあげた人が178人、分館をあげた人は233人でした。その「図書館をよく利用される理由は何ですか」との質問に一番多い回答は「自宅に近い」が53.7%でした。この結果をみても、市民ニーズが、近くて身近な図書館にあることは明らかです。
私は、本館の機能やサービスについて、バリアフリー化、インターネットの活用、郷土資料の充実など答申の積極面は評価します。本館の自習室の充実・子育て世代のスペース確保、利便性の備えた新しい図書館づくりはいささかも否定しません。が 一方で分館の維持と、本館の機能やサービス向上は、天秤にかけるものではなく、そもそも両輪ですすめるべきです。
学校図書の充実やグルリン号の改善も大いに歓迎しますが、そのことを持って、分館廃止を正当化することは、市民が到底受け入れられるものではありません。
高齢化が進み、少子化が問題とされる今日、むしろ気軽に歩いて行ける図書館こそ時代の要請に合っているのではないでしょうか。子どもやと高齢者の「学習権」を保障することは重要です。
若者子育て世代の定住をすすめるためにも、松原のPRのためにも、高齢者・障害をお持ちの方も気軽に行くことができる図書館分館という大きなメリットである松原市民図書館の特色を引き続いて生かせることが大切です。
過去も現在も、分館も本館も図書館のあり方として、松原の積極面は市民サービスにとって、矛盾しません。
短い期間にもかかわらず廃止をやめてほしいとの請願署名が3月9日に3120筆提出、23日にも約1000筆追加され4000筆を超えています。分館を残してほしいと言う市民の願いを十分にお聞き願いたいと訴え反対討論とします。