デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー、海外旅行記、吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

閑話休題 ( 背中で泣いています )

2014-11-19 15:48:33 | 閑話休題

                                【街は秋色深く】

 孤高に深く・・・日本中が背中で泣いています
 『佇まいは孤高に深く、錘(おもり)を下している者だけが醸す存在感に満ちていた。吹雪の中に立つだけでこれほど絵になる人をほかに知らない(天声人語)』『健さんは、夜の海岸で夫婦が喧嘩しているのを遠くから眺めていたそうです。光景が目に浮かぶ口ぶりで“夫婦というのは切ないですね”』。日本中が背中で泣いています(横尾忠則さん)

 控え目にして際立つ 
 高倉健さんについて朝日新聞の某編集委員は「男がほれる男」と。男だけではありますまい。妻は「昨夕、買い物で出会った主婦はみんな健さんのことを話していました」。そう話した後、「目立ちたい役者や歌手は幾らでもいますけど、目立ちたくないといつも控え目にして際立つ役者さんは健さんだけでした」と、泣いていました。

 義父の姿と重なり
 「幸福の黄色いハンカチ」も「鉄道員(ぽっぽや)」も印象深い映画でした。「幸福の・・・」のラスト、倍賞さんが健さんの姿をみとめ、驚いたような表情の後、ぐっと下を向くと、堰をきって涙がこぼれました。「鉄道員」は、好きだった義父がかつて北海道の駅長さんでしたから、どのシーンにも在りし日の義父の姿が重なり、泣かされました。 

     

 40余年前の接点を経て
 扇風機さえなかった学生時代、とびきり暑い京都の夏をオールナイトの映画館でしのぐことがありました。「人間の条件」などシリアスな作品のほか、高倉健さんや藤純子さん主演の任侠シリーズも上映されました。見せ場に来ると、そのまた昔の東映時代劇のように館内に拍手が湧きおこりました。時代のヒーローがまた一人逝きました。

 身内だけでお別れされた由。健さんの遺言によりましょう。ご冥福をお祈りします。

     【このブログを見て by QP】

 昨夜 夢のような夢を
 昨夜、久しぶりに夢のような夢を見ました。高~い石造りの塔があり、窓のない螺旋階段をどんどん上って行き、てっぺんに出ると空の青と海の蒼が混然一体となり雲と波がきらきら眩しく揺らめく。これって臨死体験?と思いながらあたりを眺めていました。カメラ!カメラ!と探しているうちに醒めたのは、興ざめな現実でした。

     
                           【わが家も少し秋色に】

               映画「幸福の黄色いコハンカチ」予告編




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12 コメント

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こんばんは (婆ちゃんねる)
2014-11-19 21:00:09
某医さんの文章はとても素敵ですね。
うっとり読んで静かに立ち去ろうと思いました。

健さん、さようなら。

某医さん、臨死体験にはまだ早いですよ。
返信する
近いうちに健さんに出会えるかも… (デ某)
2014-11-19 22:40:59
婆ちゃんねるさん
いつもホメ殺し(笑)コメントありがとうございます
静かに立ち去らず思いとどまって下さいまして、ありがとうございました。
今回は、なにかしら・・・健さんにも読んでいただけるような気がしています。

> 某医さん、臨死体験にはまだ早いですよ。
それがね、今回はちょっと、特別な夢でした
いつもは吉永小百合さんとか十朱幸代さんと共演した、と言ったふとどきな夢ですが、
昨夜みた夢はかつてないまばゆい夢で、ディテルまでしっかり覚えています。
やっぱり…或る種の臨死体験だったような気がします。
神さまこそ現れませんでしたけど、
キング牧師が演説した「私は神を見た」は、たぶんこんな感じだったんかなぁと・・・。
案外!近いうちに健さんに出会えそうな気がしないでもありません
返信する
Unknown (Anne)
2014-11-20 12:05:20
高倉健さん、静かに逝ってしまいましたね。
私なんかは年代的にも、そして日本の映画を観ないし、テレビドラマを見ないので、あまり馴染みはないのですが、
本当に驚いて、未だに信じられないです。

報道を見ていても多くの方の悲しみが伝わって来ました。

じっくり思い起こしてみて、私が見た映画は「南極物語」でした。
しかも何度も何度も観ました。
ただ、高倉健さんだからではなかったけれど・・・(^_^;)
犬を飼っていたので!

こんなにたくさん、意識して高倉健さんの作品紹介や映像を見たことが亡くなったことがきっかけだなんて・・・
最期まで次のお仕事を入れられて、本当に自分の居場所とやるべきことを全うされてたんですね。

心からご冥福をお祈り致します。
返信する
健さんの次作は・・・ (デ某)
2014-11-20 14:02:35
Anneさん
心にしみるコメント・・・ありがとうございました

> 高倉健さん、静かに逝ってしまいましたね。
ほんとうは健さんの遺志を汲み静かに送るべきかもしれませんが・・・
控え目にされればされるほどに存在感を際立たせていらっしゃいました。
今朝の朝日新聞は社説に「健さん逝く/自らを律する美学残し」と掲げ・・・
お母様のエピソードが紹介され、
『辛抱ばい』『家族に恥ずかしいことをしなさんな』と教え育ててこられた由、
健さんを産み育てられたお母様の深さ大きさを思いました。

> 報道を見ていても多くの方の悲しみが伝わって来ました。
健さんに魂を揺さぶられた方は皆さん悲しみをともにされたことでしょう

> じっくり思い起こしてみて、私が見た映画は「南極物語」でした。
本文に記した映画のほか、「駅」「遥かなる山の呼声」もぜひご覧頂きたく思います

> こんなにたくさん、意識して高倉健さんの作品紹介や映像を見たことが
> 亡くなったことがきっかけだなんて・・・
そういう方がたくさんいらっしゃると思います
やっぱり静かにひっそり送るわけにはまいりませんね。

> 最期まで次のお仕事を入れられて、
> 本当に自分の居場所とやるべきことを全うされてたんですね。
叶えられなかった次作は、天上の映画館で上映されることと存じます。合掌。
返信する
4人目 (himiko)
2014-11-20 20:26:31
私の数少ないブログ友達で健さんの事を書いていらしたのはデ某さんで4人目です。
全員男性
あまり更新していない方も、健さんとのお別れをしていました。
男性が憧れる男性。男の中の男。
それを象徴しているなぁと思いました。
夢は健さんが上って行かれた様子でしょうか?
デ某さんはまだまだまぁ~だまだ行けないですよん♪
返信する
まだまだまぁ~だまだ? (デ某)
2014-11-21 01:14:23
himikoさん
貴重なおはなしありがとうございました

> ブログ友達で健さんの事を書いていらしたのはデ某さんで4人目・・・全員男性
女は書くことより語り合うことで心により深く刻み
男は書くことで自身の心の軌跡とするのでしょうか・・・

> 夢は健さんが上って行かれた様子でしょうか?
> デ某さんはまだまだまぁ~だまだ行けないですよん♪
健さんのことは意識していませんでした(夢の中で「意識」もないものですが・・・)
訃報に接し思ったことは
「健さん、チエミさんとの再会を歓んではるやろなぁ」ということでした。
それにしてもこんなリアルにして幻想的な夢は初体験です
何かわかりませんが、自分に見えないところで何かが進んでいるような予感・・・。
それは、けして「厭な感じ」ではありませんし、寧ろ途方もなく明るく心地よく・・・
まだまだまぁ~だまだ・・・ですかねぇ。。。
返信する
はい、まだまだまぁ~だまだですよ! (Rarudo)
2014-11-21 19:29:04
目立たぬよう控えめにしているのに際立つ役者
デ某さんの奥様の言葉、健さんの人となりをピタリと言い表していてグッときました
静かな去り際も健さんらしくて見事でした。
最後の銀幕のスター、まさにスターのなかのスターでしたね

10年ほど前、娘と北海道旅行で夕張を訪れたとき、
黄色いハンカチがたなびく小さな家の前で写真を撮ってもらいました。
幸福の黄色いハンカチ・・貴重な記念すべき1枚となりました。

デ某さんの夢について、健さんはこうおっしゃるかも。
「自分、不器用ですが、83歳まで精一杯生きぬきました。あなたにももう少しシャバで頑張って頂きたいと思うのです。」
返信する
特別の夢 (デ某)
2014-11-22 02:04:54
Rarudoさん
ホロリ!のコメント、ありがとうございました

>> 目立たぬよう控えめにしているのに際立つ役者
> 健さんの人となりをピタリと言い表していてグッときました。
妻も家を一歩出ると控え目!を心がけているところがあり
健さんの生きざまに共感するところがあったのだと思います。

> 静かな去り際も健さんらしくて見事でした。
健さんは次作への準備もしていたそうですから
最後まで役者であろうとされ、役者として天寿を迎えられたと思います。
去り際というのは・・・本当に難しいものだと思います。
多くの方が自身をしばしば見誤られ晩節を汚されています。
心身に意欲を満たしつつも
いつも控え目を第一に心がけることこそ己を知る最善の心構えでありましょう。

> 10年ほど前、娘と北海道旅行で夕張を訪れたとき、
> 黄色いハンカチがたなびく小さな家の前で写真を撮ってもらいました。
> 貴重な記念すべき1枚となりました。
妻の実家が函館ですから北海道に行く機会は多いのに
函館のほかは札幌と小樽しか行っていません。
夕張、網走、宗谷岬・・・生きているうちに行かなければ

> デ某さんの夢について、健さんはこうおっしゃるかも。
> 「自分、不器用ですが、83歳まで精一杯生きぬきました。
>  あなたにももう少しシャバで頑張って頂きたいと思うのです」
思わず・・・ほろりと来たやないですか
健さんに言われた気分で・・・嬉しい!

あの夢は、ほんと!特別の夢でした。
死の予感!と受けとめられたかもしれませんが、
死後の世界と言うより「今ある!天上の世界」でした。
器用に生きる必要はもうありませんから、
周りから望まれる間くらいは・・・生きたいと思っています。
Rarudoさんも元気におつきあいくださいね
返信する
こんにちは (なでしこ)
2014-11-22 16:37:12
高倉健さんは年齢に関係なくファンが多いですね。
あのお歳でもかっこいい!
昨夜「南極物語」を観ました。
私はあまり健さんの映画を観ていないのでこれから観てみたいと思います。

私は健さんよりもあの干し柿が気になりますわ~。
干し柿、もう食べれますか?
我家はとっくに無くなりました。
来年は頑張って一杯作りましょ。
ところで干し柿沢山ありますが冷凍されるのですか?
返信する
健さんより干し柿? (デ某)
2014-11-22 23:55:03
なでしこさん
ナデシコさんらしい愉しいコメント、ありがとうございます

> 高倉健さんは年齢に関係なくファンが多いですね。
> あのお歳でもかっこいい!
カッコ良さに年齢はないでしょうね
高倉健さんも小椋佳さんも還暦過ぎてますますカッコ良くなられました。
いぶし銀のようにじわりと人間味が顕れるように思います。

> 昨夜「南極物語」を観ました。
> 私はあまり健さんの映画を観ていないのでこれから観てみたいと思います。
「南極物語」は代表作とは言えませんが、家族で楽しめる良い映画でした。
今夜の「駅」(BS-TBS 18:30~)は、人間をより深く描いた健さんの代表作の一つ、
ご覧になられましたか?

> 私は健さんよりもあの干し柿が気になりますわ~。
やっぱり、そう来られましたか・・・
写真は、なでしこさんを釣ろうと仕掛けました

> 干し柿、もう食べれますか?
はい、すでに2個いただきました
半熟のあんぽ柿状態・・・それはもう美味でした。
加えて大きい方の1個は種ナシでしたので、楽しみが倍増で~す

> 我家はとっくに無くなりました。
これもやっぱり・・・想定の範囲内!でした
美味しいエサに誘われガマンできないなでしこさん

> 来年は頑張って一杯作りましょ。
食べ過ぎ肥え過ぎになられませんよう、ほどほどにお作りください

> ところで干し柿沢山ありますが冷凍されるのですか?
取り敢えずのものは冷蔵庫に、残りは冷凍庫にしまいます
なお、妻は既に「次の一手!ならぬ次の20個!を仕入れてきました

ではでは
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