「花の色は移りにけりな いたづらにわが身世にふるながめせしまに」。桜花が詠まれた一首ながら 紫陽花を想います。悲しいほどに優しく儚くも美しく咲き 雨に一際映えます。ひとつの別れがあり ひとつの想いにあふれ ひとしきり日常に溶けこむ佇まいです。

Painted by QP
指揮者のパーヴォ・ヤルヴィさん。拙ブログでもエストニアF管弦楽団の大阪公演※について記しました。先日の「クラシック音楽館(Eテレ)」では、年数か月を日本で過ごす彼が「一度も訪ねていなかった」京都の一日を楽しむ様子を紹介していました。
※「エストニアの風」https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/884ac94b3f0b31508bd390f4001fee6e

官休庵では千宗守14代宗匠がおもてなし。気後れすることなく雰囲気に溶けこむのはさすが!でした。「茶道の究極の目的は何ですか?」と問う彼に宗匠は「一言でいえば、束の間の別世界をたのしむということでしょうか」。確かに・・・別世界ではあります。

さらに「わび さび とは不完全の美ですか?」と。なかなか思いきりのよい問いに「あらゆることを経験し最終的に至る境地」。これではやや説明不足と 「一より習い十を知る、十よりかえる元のその一」とつけ加えられた宗匠に、彼は「原点回帰ですね」と。
茶道の極意について問われると、宗匠は「長生きも芸のうち」との言葉を紹介されました。「長生き」という言葉の中に14代450年にわたり連綿とつづく千家家元の矜持がさり気なくこめられているようでもあり、なかなかに味のある問答ではありました。

官休庵におけるパァーヴォ・ヤルヴィさんの感想は・・・
『一期一会という言葉があるそうですが、茶室をみるのも茶道家にお会いしてお点前をいただくのも初めての経験でした。茶室では、花が一輪、無造作に生けてあるような印象を受けました。総て計算されているのでしょうが、その無造作があまりに自然で、野の花のように美しいと思いました。日本の文化は、過度な装飾を避け本質を究めようとしますが、見た目の美しさにもさり気なく気を配るところが素晴らしいです』。

東福寺本堂は明治期に焼失、昭和に入り再建されました。天井に描かれた龍は堂本印象画伯が僅か16日間で描き上げた渾身の作。この画像を彼が娘さんに送信すると「龍のヘアカットはパパと同じね」と返ってきた由。薄い方はこれからドラゴンカット!と。

『お会いした宗匠にも僧侶にもさり気ない誇りを感じました。現代社会は効率重視で、芸術性や精神性は軽んじられますが、お会いしたお二人には誇りと思想があり、そのことに感動しました。そして日本の美は奥が深いと思いました。西洋は、古いものはみな徹底して古く、新しいものは新しい。でも日本の美は新しさの中にも古き良きものが感じられる。そうした日本の美しさに触れただけで情緒が豊かになりました』。
混声合唱組曲《水のいのち》より〈雨〉京都エコーの深い!演奏も素晴らしいですけど、清新で言葉がより明瞭な北の羊さん推奨の岩手大の演奏をお聴きください。
降りしきれ 雨よ 降りしきれ すべて 立ちすくむものの上に また横たわるものの上に
降りしきれ 雨よ 降りしきれ すべて 許し合うものの上に また許し合えぬものの上に
降りしきれ 雨よ 分けへだてなく 涸れた井戸 踏まれた芝生 こときれた梢 なお踏み耐える根に
降りしきる 雨よ そして立ち返らせよ 井戸を井戸に 庭を庭に 木立を木立に 土を土に
おお すべてを そのものに そのものの手に そのものの手に
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c

Painted by QP
指揮者のパーヴォ・ヤルヴィさん。拙ブログでもエストニアF管弦楽団の大阪公演※について記しました。先日の「クラシック音楽館(Eテレ)」では、年数か月を日本で過ごす彼が「一度も訪ねていなかった」京都の一日を楽しむ様子を紹介していました。
※「エストニアの風」https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/884ac94b3f0b31508bd390f4001fee6e

官休庵では千宗守14代宗匠がおもてなし。気後れすることなく雰囲気に溶けこむのはさすが!でした。「茶道の究極の目的は何ですか?」と問う彼に宗匠は「一言でいえば、束の間の別世界をたのしむということでしょうか」。確かに・・・別世界ではあります。

さらに「わび さび とは不完全の美ですか?」と。なかなか思いきりのよい問いに「あらゆることを経験し最終的に至る境地」。これではやや説明不足と 「一より習い十を知る、十よりかえる元のその一」とつけ加えられた宗匠に、彼は「原点回帰ですね」と。
茶道の極意について問われると、宗匠は「長生きも芸のうち」との言葉を紹介されました。「長生き」という言葉の中に14代450年にわたり連綿とつづく千家家元の矜持がさり気なくこめられているようでもあり、なかなかに味のある問答ではありました。

官休庵におけるパァーヴォ・ヤルヴィさんの感想は・・・
『一期一会という言葉があるそうですが、茶室をみるのも茶道家にお会いしてお点前をいただくのも初めての経験でした。茶室では、花が一輪、無造作に生けてあるような印象を受けました。総て計算されているのでしょうが、その無造作があまりに自然で、野の花のように美しいと思いました。日本の文化は、過度な装飾を避け本質を究めようとしますが、見た目の美しさにもさり気なく気を配るところが素晴らしいです』。

東福寺本堂は明治期に焼失、昭和に入り再建されました。天井に描かれた龍は堂本印象画伯が僅か16日間で描き上げた渾身の作。この画像を彼が娘さんに送信すると「龍のヘアカットはパパと同じね」と返ってきた由。薄い方はこれからドラゴンカット!と。

『お会いした宗匠にも僧侶にもさり気ない誇りを感じました。現代社会は効率重視で、芸術性や精神性は軽んじられますが、お会いしたお二人には誇りと思想があり、そのことに感動しました。そして日本の美は奥が深いと思いました。西洋は、古いものはみな徹底して古く、新しいものは新しい。でも日本の美は新しさの中にも古き良きものが感じられる。そうした日本の美しさに触れただけで情緒が豊かになりました』。

降りしきれ 雨よ 降りしきれ すべて 立ちすくむものの上に また横たわるものの上に
降りしきれ 雨よ 降りしきれ すべて 許し合うものの上に また許し合えぬものの上に
降りしきれ 雨よ 分けへだてなく 涸れた井戸 踏まれた芝生 こときれた梢 なお踏み耐える根に
降りしきる 雨よ そして立ち返らせよ 井戸を井戸に 庭を庭に 木立を木立に 土を土に
おお すべてを そのものに そのものの手に そのものの手に
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
梅雨入りしましたが今日は晴れ、
気持ちのよく過ごしています。
わが家の庭にもアジサイがありますが
晴れても雨でも風景に溶け込んでいます。
ヤルヴィさんが日本の美しさにふれて
情緒が豊かになりましたと仰っていたようですが
私は日頃の慌ただしさにかまけて
庭に咲く一輪の花にも目が行きとどかず
ちょっと恥ずかしくなりました。(^^ゞ
早速のコメントありがとうございました
> きれいなアジサイの絵です。
QPの絵...紫陽花はじめ桜、紅葉、北の原野、女性の肖像などが一際!素晴らしいです
> 梅雨入りしましたが今日は晴れ、気持ちのよく過ごしています。
朝夕は少し寒く感じるぐらいで、ありがたく思います
> わが家の庭にもアジサイがありますが晴れても雨でも風景に溶け込んでいます。
紫陽花も花びらの多いものとガクアジサイとでは少し趣が異なり
やはり好みがありますから、妻と私もちょっと(かなり?)ちがいます。
> ヤルヴィさんが日本の美しさにふれて 情緒が豊かになりましたと仰っていたようですが
> 私は日頃の慌ただしさにかまけて 庭に咲く一輪の花にも目が行きとどかず...
情緒を豊かにするも良し! 慌ただしく立ち働くも良し! といたしましょう
その時々に感じたままに...でしょうか。
ヤルヴィさん、かつてのカラヤンとは大いに!趣きを異にし 普通に素晴らしく偉大です
紫陽花も少し白けたように咲いています。梅雨のない紫陽花の花。
バーヴォ・ヤルヴィさんは正確には存じ上げません。
わびさびは何とは無く分かったつもりでいるのが日本人でしょうか。
茶道なり陶芸なりなどを突き詰めないと分からないもの
到達できないもののような気がします。
ヤルヴィさんが茶道の極意を宗匠に問うと
>「長生きも芸のうち」
長生きはわびさびに通じる?わびさびは老人の皴のようなもの?云いえて妙です。
わたしは、わびさびは日本庭園の苔を連想します。
わびさび問答が面白いですね。
茶室の一輪の花、やまぶきなどは如何でしょうか。
処で、動物愛護法で野良の犬や猫は激減するのでしょうか?
コメ粒ほどのチップを埋め込んで飼い主を特定できるようにするようですが任意なんでしょうね。
もう、10年も前のテレビでドイツでは犬の殺処分は0だという事でした。
そういう社会が来るといいですね。
梅雨もまた楽し・・と過ごしたいものです。
花木柳太さん
コメントありがとうございました
> 九州北部は梅雨入りが20日ごろと随分な仕打ちです。
> 紫陽花も少し白けたように咲いています。
し、仕打ちときましたか...
まぁ紫陽花にも田植えにも雨がほしいところではありますが、
九州と言えば豪雨の印象がつよく...
> バーヴォ・ヤルヴィさんは正確には存じ上げません。
N響でよくタクトを振られます
Eテレ9日(日)夜9時...ぜひご覧ください。
ビジュアルとしても、長くてしなやかな腕と優しい表情に癒されます。
> わびさびは何とは無く分かったつもりでいるのが日本人でしょうか。
花木柳太さんは俳句にてその道に既に分け入っていらっしゃいます。
私は俳句よりハイク(ハイキング)でしょうか
> 茶道なり陶芸なりなどを突き詰めないと分からない 到達できない... ような気がします。
では 私はあきらめることといたします(笑)
> ヤルヴィさんが茶道の極意を宗匠に問うと 「長生きも芸のうち」
> わびさびは老人の皴のようなもの?
吉井勇(歌人)の言葉だそうですけど、長生きした落語の師匠が仰いそうな言葉ですね。
何歳まで生きれば長生きなのか わかりませんが、
吉井勇の生涯は74年、私にもそう難しくなさそうです(笑)
> わたしは、わびさびは日本庭園の苔を連想します。
苔を美の対象として愛でる国(人)ってどれぐらいあるのでしょう
水道もない和歌山の山奥で暮らすイーデス・ハンソンさんなど達人の域にいらっしゃいそうです。
> わびさび問答が面白いですね。
ちょっとした禅問答ですね
> 茶室の一輪の花、やまぶきなどは如何でしょうか。
客人、季節、お天気など総て計算し尽くした上での無造作...ヤルヴィさん、ヤリます 仰います。
動物愛護法で野良の犬や猫は激減するのでしょうか?
10年前は年間30万頭が殺処分されていたことを思うと、現在は4万頭余。
ゼロ!のドイツには及ばずとも年々減っていることに希望がもてます。
ドイツは ナチス・ヒトラーが何もかもを台無しにしたのが悔やまれますが、
歴史・文化芸術・思想すべてリスペクトに価する凄い国であり国民だと思います。
> 梅雨もまた楽し・・と過ごしたいものです。
その余裕で心身ともに豊かな6月をお過ごしください
ますますのご活躍をお祈りします
滴るゆふべ かなかなの鳴く”
と、若山牧水の歌にあるように、しっとりと雨露に濡れる“あじさい”どことなく寂しげで憂いを含んだ花という印象がありますが、その独特の風情がまたこの花の魅力でもあるのでしょうね。
あじさいが雨にひときわ映えるのも、慈しみ雨を感じるからかもしれません。
「雨が好き」という友人がいます。すてきな詩を書く方です。「私だけではないんだな」と思ったものです。
しっとりと降る水いろの雨は「人を人に」立ち返らせてくれる心のゆとりみたいなものを感じます。
日本列島に被害をもたらすような最近の集中豪雨は非常に困りますが。
京都エコーの「水のいのち♬」もほんとうにすばらしいですね!
指揮者の浅井敬壱先生の魅力が演奏ににじみ出ていて、聴き手に迫ってくるようです。
浅井先生の歌の師は美空ひばりさんなのだそうです。「ひばりさんの情感を聴き手に届ける歌い回しがお手本」とおっしゃっていました。
上方のお笑い(?)と思うくらい楽しいレッスンで、笑いの渦に巻き込みながら歌い手の心に入り込み、ぐいぐいと歌の思いを伝える深い表現力を身につけさせて下さるとてもすてきで尊敬する先生です。
今年の秋に京都で開催されるうたごえ祭典で、浅井先生の指揮で「大地讃頌」を歌う大合唱の企画が組み込まれていると聞きます。
コンクールにも出演を目指している「○○○○合唱団」の応援をかねて「大地讃頌」歌いに行けるといいなと思ったり(笑)はたしてどうなることやら~~~
ところで、ページが更新されているのに恐縮ですが、前回のテーマに関することに少しふれさせて下さい。
ご存知とは思いますが、1952年の夏に北海道の芦別で国鉄(現JR)の鉄道爆破事件(芦別事件)があり、お二人の方がその犯人として逮捕されました。警察の捜査により、何の物的証拠もないのに周りの人のうその証言をもとにお二人が犯人だという筋書きを作って、第一審では有罪判決。長い拘束期間の中で、第二審の裁判でうその証言をした人々は次々に証言を撤回し、第二審で無罪判決が確定しました。
冤罪事件として、司法の現状と課題を考える上で重要な裁判として注目された事件でした。
第一審で有罪判決をうけた方のおひとりは、第二審の無罪判決が確定する前にお亡くなりになり、「いわれなき罪」を背負わされたまま旅立たれたわけです。
その方の奥様は、ご主人の無念を晴らすために国と検察官・警察官の責任を問う国家賠償請求訴訟を起こしましたが、高裁・最高裁で棄却されました。
その時、奥様は涙を流し、支援してくれた人々に向ってこうおっしゃったそうです。
「国家賠償請求訴訟は敗訴となりましたが、今のこの涙はそのことに対する悔し涙ではありません。無実を信じて、どこまでも私たちに寄り添い支援して下さった方々に対する心からの感謝の涙です」と。
冤罪をうけたまま旅立った亡き夫の意志を胸に、人権回復を訴え歩き続ける奥様の姿を歌った『♪芦別の雪の中を♬』。多くの人々の心に沁み、今も愛唱され歌い続けられています。
私も大好きで、人生のバイブルとしている一曲です。
(すてきな曲なのですが、すてきな演奏が見あたりませんので、音源は控えさせていただきます)
長々と失礼致しました・・・と言いつつ、追記
今夜、テレビ東京系列で、『0.1%の奇跡』という番組が放映されます。
「日本では起訴されると99.9%が有罪に。そんな中、無罪を勝ち取った0.1%の奇跡をサスペンスドラマ風の再現VTRで」
pm6:55~9:00
どんな内容かはわかりませんので、あえて推奨はできませんが、一応お知らせまで。
いろんな水があり、最後は海に出て空に昇って。
来月は39回目の定期演奏会、第3ステージで「海鳥の詩」を演奏します。
ちょうど昨年月に北海道の天売島で海鳥をたくさん見たので、その時の情景を思い出しながら歌っています。
第1ステージはモーツアルトのレクイエムです。
コーラスを始めるまで、縁のなかった歌ばかり。
でも少しずつ、ほんの少しずつですが前へ進めているような気がします。
遠い昔祖母が「おいなはい。駿河屋のお羊羹もろたえ」
と呼んでくれました。
そんな時は、盆手前でお薄を点てくれました。
普通子どもはお羊羹が目当てなのですが、私はお茶も嬉しかった
のです。
今、孫に一度もその味を伝えていないことにに気づきました。
お干菓子など頂いた時に、祖母にちょっと教わったままに、
ひとり楽しんだことがあるのですが・・。
「お会いしたお二人には誇りと思想があり、そのことに感動しました。」
こんなことに気づかれるとは、やはりその道の方ならではですね。
「水のいのち」ありがとうございます。美しいです。
しとしとと降る雨は、立ち返らせる命をもたらせますね。
コメントありがとうございました
午前中は京都の病院に用事があり、
午後はとある「研究会」に出て夜の打ち上げまでつづきましたので、
お返事が遅れましたこと、まことに申し訳ございません
> “あじさいの その水いろの かなしみの 滴るゆふべ かなかなの鳴く”
「かなしみの滴る」と表現された雨....歌の韻(リズム)とともに心に響きます
“白鳥はかなしからずや空の青 海のあをにも染まずただよふ” を思いました。
> どことなく寂しげで憂いを含んだ花という印象がありますが、
> その独特の風情がまたこの花の魅力でもあるのでしょうね。
> あじさいが雨にひときわ映えるのも、慈しみ雨を感じるからかもしれません。
はい。
仰るとおりの印象であり 心を掬いとられる花であり雨でありリズム!です。
> 「雨が好き」という友人がいます。「私だけではないんだな」と思ったものです。
> しっとりと降る水いろの雨は
> 「人を人に」立ち返らせてくれる心のゆとりみたいなものを感じます。
私こそ「私だけではないんだな」と思いました(笑)
「井戸を井戸に 庭を庭に 木立を木立に 土を土に」... そして 「人を人に」と。
まさに「おお すべてを そのものに そのものの手に」へと繋がってまいります。
> 京都エコーの「水のいのち」もほんとうにすばらしいですね!
> 浅井敬壱先生の魅力が演奏ににじみ出ていて、聴き手に迫ってくるようです。
京都の合唱の水準の高さは勿論、「深さ(思想性)」に魅かれます。
浅井先生の 妙なこだわりのない 幅広いお人柄に拠るところかと存じます。
> 先生の歌の師は美空ひばりさんなのだそうです。
> 「ひばりさんの情感を聴き手に届ける歌い回しがお手本」と・・・。
美空ひばりさんが師!と? はじめて伺いました。
なるほど「譜面をなぞって」ばかりでは美空ひばりさんの歌にはなり得ません。
> 上方のお笑い(?)と思うくらい楽しいレッスンで、笑いの渦に巻込みながら・・・
> 思いを伝える深い表現力を身につけさせて下さるとてもすてきで尊敬する先生です。
関西は笑いのエッセンスがないとリスペクトされず伝わるものも伝わりません(笑)
それにしても直に先生のご指導を受けられたのは幸運かつ素晴らしい財産ですね。
> 今年の秋に京都で....浅井先生の指揮で「大地讃頌」を歌う大合唱の企画
> コンクールに出演を目指している合唱団の応援をかね
> 「大地讃頌」歌いに行けるといいなと思ったり(笑) ....
妻が中学教員最後の年、担任する中3のクラスが合唱コンクールでこの曲を....。
全学1位となり涙々の感動となった出来事を「生涯の勲章」のように思っています。
そんなドラマが数えきれないほどたくさんある合唱曲だと思います。
ぜひ歌いに!(生まれ故郷の?)京都にいらしてください。
> 1952年の夏に北海道の芦別で国鉄の鉄道爆破事件(芦別事件)
> うその証言をもとに....第一審では有罪判決。
> 第二審で、うその証言をした人々は次々証言を撤回、無罪判決が確定しました。
この時期、冤罪(フレームアップ)事件が頻発し、殆どが無罪になりましたが、
> 事件化し裁判に持ち込むことで労働運動を委縮させる十分な効果があった由。
> (国家賠償請求訴訟に臨んだ元被告の)奥様は涙を流し、支援してくれた人々に
> 「賠償請求訴訟は敗訴となりましたが、この涙は....悔し涙ではありません。
無実を信じ....寄添い支援して下さった方々に対する心からの感謝の涙です」と。
私の友人で国鉄で労働運動をされていた方の奥様が
「夫は一所懸命!国鉄で働きましたが、ただの一枚も表彰状を頂きませんでした。
そんな夫ですが、組合運動を理由とした懲戒処分!の書状は山ほどあります」と。
一方、私の叔父(父の実弟)は国鉄に勤め工場の管理職をしていた時、
労組との団交で至近からのスピーカー数台による罵声で耳と心を壊しました。
まだ四十代で職を辞し、国鉄からの職の斡旋も断り、缶詰工場の工員になりました。
暇を見つけては好きな絵を描き、「辞めて良かった。こんな暮らしがしたかった」と。
労使ともに、しなくてもよい諍いに命を削り大切な人生の一時期を奪われたこと、
まことに心震え心痛む悲しくなります。
>『芦別の雪の中を』....多くの人々の心に沁み、今も愛唱され歌い続けられています。
> 私も大好きで、人生のバイブルとしている一曲です。
北の羊さんが「人生のバイブル」と仰る歌、
私は存じませんでしたが、機会がありましたらぜひ聴きたいと存じます。
> 今夜、テレビ東京系列で『0.1%の奇跡』という番組が放映されます。
残念ながら子前中に家を出、帰宅したのがすでに夜9時を過ぎていましたので
見ることも録画することも出来ませんでした。
わざわざご連絡いただきありがとうございました。
コメントありがとうございました
> 私たちの定期演奏会でも歌いました。
> いろんな水があり、最後は海に出て空に昇って。
合唱をされる方はよくご存知の曲ですね
私は組曲の中でもこの「雨」しか存じません。
海に出て空に昇ってまた雨となって・・・まさに水のいのちの循環ですね。
You tube にもあると思いますので、これを機会に全曲聴きたいと存じます。
> 来月は39回目の定期演奏会、第3ステージで「海鳥の詩」を演奏します。
これも組曲でしたか....某大学の合唱団の演奏を聴いたことがあります。
冒頭の「オロロン オロロン」のフレーズが印象的で心にのこります。
> ちょうど昨年月に北海道の天売島で海鳥をたくさん見たので、
> その時の情景を思い出しながら歌っています。
貴ブログで拝読しました。
日本も世界も知らないところがなくなりそうな讃岐さん。
旅ブログも存じていますが、『讃岐の世界の旅』の著を上梓なさってください。
> 第1ステージはモーツアルトのレクイエムです。
> コーラスを始めるまで、縁のなかった歌ばかり。
> でも少しずつ、ほんの少しずつですが前へ進めているような気がします。
先夜NHKで放送された「人体・・・遺伝子(2)」で、
遺伝子のオン・オフについてiPS細胞の山中先生が語られていました。
ヒトの遺伝2万1千個の中には「音感を良くする」遺伝子もあるそうで、
良い音楽を繰返し聴くことで、この遺伝子がオフになっている方もオンになる由。
讃岐さんの場合、間違いなくオン!になりどんどん音感が良くなっていらっしゃいましょう。
ぜひCDにしてくださいまし・・・私、購入いたしま~す
コメントありがとうございます
> 私は、お作法もわきまえない者ですが、お薄は大好きです。
千家の宗匠さんがしばしば仰るのは
「そう形にとらわれて窮屈に思わんとそれぞれ心の趣くままに」。
千家ではありませんが、薮内流の宗匠さんにお目にかかった際、
私は正座も胡坐もダメでもじもじしていたら
即座に 「どうぞ好きなように座っとくなはれ、ちっとも気にしませんよって」と。
その道に入るのでなければ作法は左程!気にせんで良い、と仰られました。
> 遠い昔 祖母が「おいなはい。駿河屋のお羊羹もろたえ」 と呼んでくれました。
なんとまあやさしみにみちた美しい言葉...
直に「おいなはい」とお声をかけていただきたいところです。
> そんな時は、盆手前でお薄を点てくれました。
> 普通子どもはお羊羹が目当てなのですが、私はお茶も嬉しかったのです。
私の父は様々な趣味を遍歴?しましたが、その中に「楽焼」もありました。
焼くまで、家中が茶器で埋まりました。
殆どは親しい方に貰っていただきましたが、
そのお椀で私にもしばしばお薄を点ててくれました。
私もムベさん同様、「お茶も嬉しい」子でした。
余談ながら、米国の青年が我が家にホームステイした際、
お土産に父の作った楽焼の椀を贈りましたら、青年は顔付が変わるほど驚き歓びました
父にも「甲斐があった」出来事でした。
> 今、孫に一度もその味を伝えていないことに気づきました。
> お干菓子など頂いた時に、祖母にちょっと教わったままに、
> ひとり楽しんだことがあるのですが・・。
それはぜひお孫さんにお伝えください。
「おいなはれ。こんな美味しいものもあるんやってこと、おしえてあげますよって」と。
>> 「お会いしたお二人には誇りと思想があり、そのことに感動しました。」
> こんなことに気づかれるとは、やはりその道の方ならではですね。
その道、とりわけ文化に精通された方は
そのジャンルを問わず 各々独自に 通じる! 伝わる! 言葉と心をおもちでいらっしゃいます。
> 「水のいのち」ありがとうございます。美しいです。
> しとしとと降る雨は、立ち返らせる命をもたらせますね。
「立ち返らせる命」ですね。
田辺聖子さんがお亡くなりになられました。
さまざまに甦る命でありますよう心よりご冥福をお祈り申し上げる次第です。
ムベさん、いつもほんとうにありがとうございます