shining's ブログ 「音楽と旅と珈琲と」

音楽大好き男の徒然なる日記

今さらながら「映画大好きポンポさん」(2021)を観ました。

2023-02-05 | アニメ
今さらながら、面白いアニメ映画でした。

劇場アニメ『映画大好きポンポさん』(2021) 本予告


監督:平尾隆之(「GOD EATER」他)× キャラデザ:足立慎吾(「ソードアート・オンライン」他)と
「この世界の片隅に」のスタッフが贈る、
映画製作現場の裏側をリアルに描く、夢と狂気うずまくヒューマンドラマ!!
2021年6月4日(金)全国ロードショー(公開済み)


【CAST】
ジーン:清水尋也
ポンポさん/ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット:小原好美
ナタリー:大谷凜香
ミスティア:加隈亜衣
マーティン:大塚明夫

【STAFF】
原作:杉谷庄吾【人間プラモ】(プロダクション・グッドブック)  
  『映画大好きポンポさん』(MFC ジーンピクシブシリーズ/KADOKAWA刊)
監督・脚本:平尾隆之
キャラクターデザイン:足立慎吾
演出:居村健治
監督助手:三宅寛治
作画監督:加藤やすひさ 友岡新平 大杉尚広 
美術監督:宮本実生 二嶋隆文
色彩設計:千葉絵美
撮影監督:星名工 魚山真志 
CG監督:髙橋将人 
編集:今井剛 
音楽:松隈ケンタ
制作プロデューサー :松尾亮一郎
制作:CLAP
配給:角川ANIMATION
製作:映画大好きポンポさん製作委員会

●『映画大好きポンポさん』公式サイト
​https://pompo-the-cinephile.com/

●『映画大好きポンポさん』公式Twitter
https://twitter.com/pomposan

©2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会


テレビの番組欄を見たらなんと「NHK・Eテレ(教育テレビ)」で放送する!
・・・そういえば、今年元旦にBS11で放送されたのを録画したのを、まだ観ていなかった。
で、こっちのほうを観ました。

思えば「宇宙(そら)よりも遠い場所」の放送でさんざん予告されていたのに
なかなか映画館に足を運べなかった。

友達に恵まれず、満たされない学生時代を抱えながらも
映画スタジオの街、ハリウッドならぬ“ニャリウッド”で
映画プロデューサー・ポンポさんの下で助手として働くジーン。

一面トウモロコシ畑が拡がる田舎町から女優を目指して
ニャリウッドで単身暮らす少女・ナタリー。

ポンポさんに15秒CMの制作を任され、映画づくりに没頭する楽しさを知るジーン。
そんなある日、ジーンはポンポさんから次に制作する映画『MEISTER』の脚本を渡される。
伝説の俳優の復帰作にして、頭がしびれるほど興奮する内容。
大ヒットを確信するが……
なんと、監督に指名されたのはCMが評価されたジーンだった! 
ポンポさんの目利きにかなったナタリーをヒロインに迎え、波瀾万丈の撮影が始まろうとしていた。


・・・良い作品だったんだ。
DAWによる編集シーンのなんてリアルさ。
人生は選択の連続、というセリフ。
映画制作での人集め、経費にまつわる銀行融資のシビアさ。
それをモノにするための「夢」の情熱アピール。

・・・「ながら見」のはずが、どんどんのめりこんでしまった。

かくて「名作品」が生まれ、名監督が生まれた。
そこには数多の「支える人たち」がいる。
それが少しでも人に伝わるためにも、“良い物は良い”と言い、
映画館に足を運ばなければ。


個人的に言わせてもらえれば、
自分はいかにもSFXと見抜けてしまう、アクション&サスペンス過多の近年のハリウッド映画よりも
そういうものを極力使わないで、あくまでも“人間が主役”というコンセプトを保ち続けている
ヨーロッパの映画のほうが好きだ。
(日本は・・・倣っているのはハリウッドのほうでしょうね。
 大友啓史監督なんかモロそっちの色ですし)



「『#映画大好きポンポさん 』は映画で映画を描くという難題に挑戦しているアニメ映画。
 映画制作の本質を撮影後のポスプロに置いてるのが良い。
 その苦悩をアニメならではの表現で見せている。
 時間の扱い方も時間軸を意識させる形で見せていて映画的。」
   yoichi senzui@ナイス害@sen_cha·さんのツイート。



 イラストサイト「pixiv」より「ポンポさん」(2021. 8. 28. )by すたろう さん

“(助手のジーンに、彼を監督に抜擢した理由を語る)
  他の若い子はね・・・・・みんなもう、目がキラキラしていてたのよ。
  充実した学生生活、友人や恋人と共に光り輝く青春を謳歌してきましたっていう、
  瑞々しいきれいな瞳。”
  "だけど満たされた人間っていうのは、満たされていう故に
  モノの考え方が浅くなるの。
  だって、深く考えなくても今幸せだから。"
  "幸福は創造の敵。
  彼らにクリエイターとしての資質なし。"
  "現実から逃げた人間は、自分の中に自分だけの世界を作る。
  まさに創造的精神活動!"

 ポンポさんのこのセリフ、
 むかし細田守監督も似たようなことを言ってたんだよね。
 「高校生の頃、僕は決して充実した学生生活を送っていたわけじゃなかった」
 「でも、そういう満たされない気持ちがあったからこそ
  『時をかける少女』みたいな映画を作れたんだ」
と。」
    タイプ・あ~る@hitasuraeiga·さんのツイート。
 ⇒わかります。
  貧しい環境というのは確かに不幸だけれど、
  "這い上がろう!"というハングリー精神を保ち続けられたものが
  唯一無二のモノを創るのですね。


「昨日仕事で観れなかったポンポさん地上波、
 一番好きなシーンは15秒PVを編集してる時のジーン君
 『売上とかスタッフの生活とかどうでもいい。超楽しい!!」

 「経験あるのでわかりすぎるんだが
 脳内の自分の理想の映像を編集で作りあげる時は
 本当に脳内麻薬が出っぱなしになる


「誰しも自分が生理的に気持ちいいと思う映像のリズムというのがあるから、
 それを自分で作るのは耐え難い快感
 (自分で脚本書いてカメラ回して撮った映像なら尚更)
 編集の道に進む人の気持ちはよくわかるなあ
  #映画大好きポンポさん」
  モモスケ@jyuhen087·さんのツイートより。



  イラストサイト「pixiv」より「たった一欠片のYESの為に…」(2022. 2. 18. )by A-KING さん
 「理不尽な運命の悲しみの中にいる人に
  たった一欠片のYESを届ける為に
  僕に映画を撮らせてほしい!」


  イラストサイト「pixiv」より「ナタリーちゃん💛」(2022. 2. 12. )by A-KING さん
  ほんとうに「表情豊か!」


「「あらゆる創作物は”好き”って感情から生まれる。
 常軌を逸した好きが常軌を逸した作品を生む」
 「好きの詰まってない映画なんて存在する価値が無い」

   #映画大好きポンポさん」
   タイプ・あ~る@hitasuraeiga·さんのツイート。


「アラン君のプレゼンシーンが1番好き。
 頭取が融資を決定したあとの役員達も良いんですよね。
 ぐぬぬしたりとか陰口したりじゃなくて
 『負けたよ!融資成立だ!』って笑い飛ばすのが最高に気持ち良い。」
   つめこみ@tsumekomi2·さんのツイート。


「#映画大好きポンポさん
 Eテレにて鑑賞
 いいとは知っていたけれど
 本当に観て良かった(๑•̀ㅂ•́)و✧

 映画を作る時に
 見る側だった時の思いが
 重なった瞬間が
 本当に素晴らしかったな

 やる気になる映画

   まめるす@mamerusu·さんのツイート。



  イラストサイト「pixiv」より「📽️」(2023. 2. 4. )by amainu さん。
  ポンポさんのほか、ジーンの監督デビューを支えた人々。
  この映画を見事に捉えています。


「#映画大好きポンポさん

 創作の悪魔に魅せられ、囚われたが故に、
 これまで得た様々な物を
 切り捨てる事になった
 当時の自分の胸にグサリと刺さり、
 しかしそんな自分を初めて肯定してくれた
 最高に痛くて、美しい作品が
 放送されている。

 "幸福は創造の敵"
 このキャッチコピーを
 自分は忘れない。


「養成所に入ったときに
『地獄の一丁目』にようこそ。
 って言われたんだけど、
 ほんとにとんでもないところに
 足を踏み入れたと思う。

 でもこれが最高に楽しくて、
 生きている感じがして、
 たまらないから仕方がない。」

「前日、キネマの神様を観たときも
 クリエイティブは神様じゃなくて悪魔だって書いて、
 面白い感想ってコメント貰ったんだけど、
 クリエイティブを享受する側から
 本格的に手をつけてしまう側に変わった途端、
 この神様は悪魔に変わる。

 未だに開花するかも分からぬまま
 しがみついて離れてくれない。

   MASCREEN、(マスクリーン、)@MASCREEN531 さんのツイート。


あと自分が忘れられないテレビドラマで「俺たちの祭」(1977)と言うのがある。
当時日本テレビで作られた青春もので、「俺たちシリーズ」の最終作だ。

中村雅俊さん主演で大ヒットした「俺たちの旅」に続くもので、
沖縄から役者を目指して上京し、劇団員と共にレッスンを重ねていく物語だが、
試行錯誤しながらも成長してゆく前作とは対極的に
多くの団員たちが抱える別れと悲しみ・挫折を前面に押し出した作品ゆえに
視聴率が伸び悩み、1年放送の予定が半年に短縮される結果となった。

だが、自分が大人になった今、
今改めて観たいと切に思っている。
中村さん主演の今城隆之の上京までのいきさつも(もう何十年も見てないので記憶での話だが)、
両親がなく掘っ立て小屋に老いた祖母と暮らしていた中で役者への夢を膨らませていたが、
その祖母が亡くなって孤独の身になった彼は上京の意思を固め、
その掘っ立て小屋に火を放って退路を断ったのだ。
 (注意:今は絶対やってはいけない事です)

その他の団員たちも、妻子ある男が演劇のために結果離婚に至り
去り行くふたりを見送った直後に何事もなく路上で演技を続ける物語があったり、
演劇ゆえに恋愛が破綻した女性の描写もある。

ウィキペディア解説は、
 https://w.wiki/6JNs

改めて思う、
表舞台に立てた人間なんてほんの一握りであり、
多くはその努力が認められずに消えていった事を。


「良い作品を創ろう」という
映像・音楽・演劇など"エンターテインメント"の表現者、制作者たちの熱情が
少しでも高く評価されますように。



お楽しみリンク:
「Real Sound 映画部」2023年2月4日付
 「『映画大好きポンポさん』には人生の教訓が詰まっている “編集”に着眼した新しさ」
  https://realsound.jp/movie/2023/02/post-1249965.html


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お付き合いいただき、ありがとうございました。

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