SF小説が読みたくてネット検索していたがリュウ ツーシンの白亜紀往事にヒットした。
恐竜がなぜ何億年もの間、地球を支配し滅び去ったのか興味はつきない。
恐竜の栄えに蟻との共存があり、それ故に破滅があるとする発想が寓話的で面白かった。
が、物語の初期に理論の綻びを感じ、ちょっとしらけたのも事実。
それは、恐竜の虫歯を蟻が治療するという部分。
現在、野生動物には虫歯は存在しないとされているらしい。
野生動物は糖を摂取していないので虫歯にはなりにくいらしい。
糖は加工物。
なので蟻との共存のきっかけになったストーリーの初期には恐竜は加工物を作っていないのだからこのストーリー展開には無理があるなあと思った。
ストーリーの後半では「反物質」が登場し重要な鍵を持つのだが、そのものを良く理解できない私は多いに刺激を受けた。
いろいろ検索して多くの事を調べて大変参考になった。
「核爆弾は核物質の1パーセントにも満たないごくわずかな一部をエネルギーに転換するだけだが、正反合物質が対消滅するときのエネルギー効率は100パーセント。物質と反物質が対消滅することで生まれるエネルギーは、同じ質量の核爆弾の二桁も三桁も大きくなる」
ゾワリと恐怖が浮かび上がり心の底に広がっていった。