天空海闊

冬の思い出(1)

私の幼年期、冬は本当に寒かった。

風邪をひき鼻水を出すとそれが凍ってしまう。
手足はしもやけやあかぎれだらけであったが、
それでも懲りずに外で遊ぶのが好きであった。
男女問わず歳の異なる者が混じり遊ぶことで、
気分は高揚し非常にわくわくしたものである。

三方が長屋のような建物に囲まれた広場に、
いつの間にか、子ども達が集まってくる。

鬼ごっこ、缶蹴り、落ち葉焚き、ケンカ駒・・・
雪が降ってくると、遊びの舞台は最高潮となった。

雪はこんこん・・と歌いながらスキップしたり、
忍術使いの真似をして、自分が雪の量を加減
しているような気分で悦に浸ったり・・・
それぞれが思う存分雪と戯れる。

私は口を大きく開け雪を受け止めながら、
くるくると廻ったりした。気がつくと
周りの子ども達もくるくる廻っていたりする。
その時見えた空から舞い降りて来る雪片は、
どこか別世界に通じているように思えた。


こうして自然と戯れる時間は、無償でありながら
心をも満たしてくれる天与の贈物であった。

それでも、多くの子どもたちにとって
クリスマスは又特別の意味を持っていたのである。

コメント一覧

辻風
覚えています。
そうでしたか・・・
それは又淋しいことです。
goya
クリスチャンではないのですが、
以前のブログで交流していた彼、
12月3日に亡くなりました。
憶えていらっしゃいますか?

先日カフェで「聖夜」(←このタイトル正しくないかもしれない?)
が流れていて、
なぜか涙がでました。
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