16年
短いけれど
ただ甘えて甘えて
ねずみもとらず
人のものより上等の
フードをもらい
撫でてもらう
猫を最近亡くされたFさん
寂しさは
相当のようだ
そういえば
道端で時々見かける
体をくねらし歩く猫
怪我か
生まれつきか
両足がほとんど動いていない
けんかしても
やられ放題なのか
耳などが痛んでいる
警戒心が強く
人が近づくと
不自由な体で
藪の中に逃げ込む
しばらく見ないので
この寒で死んだのであろうと
思っていたが
どっこい
元気そうであった
近所の方から
餌などもらっていたのであろう
これからの寒さが
気になるが
「お前はいいなあ
布団で寝て」
愛犬に声をかけると
耳をぴんと立て
少し首を傾けたが
そのままネボケ顔で
口を開き
大あくびをした